今 週 の レ シ ピ

当学園は今週(10月28日〜11月2日)は「5週目調整」のため 休みとなります。

 [特集] 眠っていませんか、有能な助手たち

張り切って買って、二、三回使って上手にできない⇒これってムズカシイ⇒わたしには向いてない⇒邪魔⇒眠らせてしまう。ナンテもったいない! もう一度、説明書を出し、よく読んで、立派な助手にしてください。(4回シリーズ)

1.圧力鍋…こわがらないで! (3月)
2.電子レンジ…温めるだけじゃない! (5月)
3.ミキサーとフードプロセッサー…フル回転させて! (7月)
4.小物類…わたしたちも忘れないで! (10月)

4.小物類

小物類…わたしたちも忘れないで!  わたしたちも忘れないで!

買ったままか、二、三度使って戸棚や引出しの片隅に追いやられてしまった「調理器具」の小物類を、もう一度見直してください。本来の使い方のほかに、思いがけない便利さが見つかるかもしれません。

A.野菜のためのカッター

さまざまな野菜を、いろいろな形に切れるたいへん便利な道具です。包丁より形や太さがそろうので、生野菜の味付けが均一にできたり、火の通りもよく、おいしく仕上がります。

●人参(にんじん)のオードブル    78kcal. 塩分0.5g

人参(にんじん)のオードブル [材料]  -4人分-

人参(にんじん)1本(150g)
細葱(ほそねぎ)2〜3本
◎フレンチドレッシング
  サラダ油大さじ2
  酢大さじ1
  塩小さじ1/3
  胡椒(こしょう)少々

[作り方]

  1. 人参は皮をむき、縦(たて)二つ割りにし、野菜用カッター(刃が小さいもの)ですりおろす。
  2. 細葱(浅月、万能葱など)を細かく切る。
  3. フレンチドレッシングを作り、1と2を和(あ)えて器に盛る。
人参をすりおろす時は、繊維にそって、一方向だけにしてください。大根おろしのように、繊維を切りながら往復(双方向)させないでください。

●巣ごもりシチュー    444kcal. 塩分1.1g

巣ごもりシチュー [材料]  -4人分-

鶏もも骨付き400g(1個50g×8個)
 塩適宜
 胡椒(こしょう)適宜
 小麦粉適宜
 サラダ油適宜
 ブランデー適宜
玉葱(たまねぎ)1個(200g)
ニンニク1かけ
トマト缶(ホール状)小1缶(200g)
◎A
  パプリカ大さじ1
  マジョーラム小さじ1
  キャラウェイ小さじ1/2
適量
ブロッコリー小1株(150g)
塩・胡椒適宜
◎付け合わせ
  ポテト中2個(200g)
   サラダ油大さじ1
   塩・胡椒少々
  ハス200g
   サラダ油大さじ1
   白ワイン1/2カップ
   塩・胡椒少々

[作り方]

  1. 鶏肉に塩・胡椒で下味し、小麦粉をまぶす。
  2. 玉葱、ニンニクは、みじん切りにする。
  3. 煮込み用の厚手の鍋にサラダ油を熱し、1の鶏肉を焼き、油を切ってからブランデーでフランベし、鶏肉を取り出す。
  4. 3の鍋にサラダ油を足し、玉葱、ニンニクをよく炒め、鶏肉をもどし、トマト缶、Aを加える。水をかぶるまで入れ、30分位煮込む。
  5. 小房に分けて茹(ゆ)でたブロッコリーを加え、10分位煮て、塩・胡椒で味をととのえて仕上げる。
  6. ポテトは皮をむき、5〜6_巾で5〜6aの長さに「野菜カッター」で切り、フライパンで香ばしく炒め、塩・胡椒で味付けする。
  7. ハスは丁寧に皮をむき、長めの乱切りにし、サラダ油でよく炒め、白ワインで煮て、塩・胡椒で味付けする。
  8. ミート皿に6と7で鳥の巣を作り、中に4のシチューを盛り付ける。

B.野菜用水切りボール

みずみずしいサラダを作るには、冷水に野菜を放ち、パリッとさせた後、充分に水切りすることが大切です。遠心力を利用した「水切りボール」を使いますと、野菜の周りの水が充分に取れ、ドレッシングが無駄なく野菜の味付けになり、おいしく食べられる上にドレッシングが残らないので、油で水を汚すこともなくなります。

●ミックスサラダ (2年目4月第4週参照)

C.料理用バサミ

「料理用バサミ」を、食品の入った袋を開けるのに使うだけではもったいない。魚の背びれ、尾びれなどの形をととのえたり、それで腹を切り開くと内臓が簡単に取り除けます。また、「切る」だけでなく、「クルミ割り」「栓抜き」など有能な助手として大いに役立ちます。

D.すだれ

「すだれ」といえば「巻き寿司」と決めないで、いろいろな「鳴戸」(巻き物)(2年目9月第4週参照)に挑戦してください。かつらむきの野菜だけでなく、薄焼き玉子、クレープなどを焼いて、中身もエビ、ハム、ソーセージなど工夫してみますと、日本料理の道具が、新感覚の料理への挑戦に大いに役立つものです。

E.すり鉢、すりこぎ

「すり鉢、すりこぎ」は、日本料理になくてはならない道具で、上手に使いこなすと野菜類の胡麻(ごま)和えや白和え、麦とろ飯、魚のすり身を使った揚げ物や椀種(わんだね)など、料理の内容がとても豊かになります。
中華・西洋料理、洋菓子の道具としての使い道も考えてみてください。種や繊維があまり気にならないイチゴは、ミキサーや裏ごしがなくても、十分「すり鉢、すりこぎ」でつぶし、ゼリーやババロア、フルーツソースなどに使うことができます。

F.皮むき、肉たたき、鱗(うろこ)かき、骨抜き、野菜の抜き型、ニンニクつぶし、オリーブの種抜き etc.

あなたの戸棚や引出しに、まだ何かありませんか。ぜひ、この機会に捜してみてください。あたらしい味が開拓できるかもしれませんね。

【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■責任の所在 
  • 最近にない"衝撃"でした。30年来やってきたことが否定された、そう思ったのです。かんぴょうを戻しているときでした。いつものように漂白剤を落とすために水にしめらせ、塩をまぶしてもみ始めます。いつもより手ごたえが弱いと感じました。もんでいく内に弾力が出てくるはずなのに、それがありません。やわらかすぎる。もむのを押さえ気味にして塩を洗い流し、鍋に移しました。1回グラッと煮立ったらそこに醤油と砂糖を入れ、全体が薄茶に染まったらまた調味料を入れます。それを何度かくりかえし、かんぴょうが爪で切れる程度になったらOKです。ところが、1回目に調味料を入れた時点で、「おかしい!」と感じました。全体に調味料の色がまわっていきません。煮え方がバラバラです。くずれてしまっています。使い物にならないのです。
    「うーん」しばし考えました。「手順をまちがえたのかしら」細部にわたってゆっくりとフィードバックしました。なんとしても、心当たりがありません。一日中、このことが頭から離れませんでした。床に着いてからも行程を反芻してみるのですが、どこがいけないのか、なにがわるいのかいっこうに思いあたりません。手順は袋の裏に、簡単にですが説明してあります。問題があるとすれば手加減でしょう。これまでの経験と知識が通用しないとなると、帰するところは、原因・結果を見いだせないでいる私自身ということになります。「この歳にしてとうとう限界か。頭も腕も鈍ってしまった」と、真剣に悩みました。落ち込んだ状態で、悲しい一夜がまんじりともなく明けました。

  • この日も朝から調理台に立ちました。イチからやり直しです。かんぴょうの袋を手にとりました。十年以上も使っているブランドです。ただひとつ、引っかかることがありました。普段はまとめて問屋さんから仕入れてくるのですが、きのうは時間がないこともあって、デパートで買い求めました。メーカー名も確かめてあります。同じ製品です。賞味期限も見ました。まちがうはずはありません。でもどうしても納得がいかないため、思いあまって、袋に記載(「万一お気付の点がございましたら、右記製造者までご連絡下さい」)された宛先に問い合わせることにしたのです。
    これによって、私が知らなかった事実が明らかになりました。販売されている家庭用「漂白かんぴょう」には等級があったのです。つまり価格、品質に差があるということです。長い間、おなじ製品を使っていたせいで、気がつかなかったようです。それに、この分野でもご多分にもれず人件費や後継者問題が深刻化していて、コストの安い中国品が出回っていることです。
    「製造者」の説明によれば、私がデパートで買った品物は、よく見ると、商標の文字の色が違っていることをおしえられました。印字の色で、等級が区別されているようです。そういえば、いつものものより値段が安かったのです。ここまではよくわかりました。私の不勉強です。しかし、ここから先の説明には首を傾げざるをえません。

  • 次のようなやりとり(要約)がありました。
    「値段の安いかんぴょうは、おなじようには戻せないのですか?」
    「かんぴょうを作る仕事は重労働です。人手も足りません。夕顔は収穫してすぐに皮をむかなくてはなりませんが、なかにはそのまま置かれて、あとでむいたものもあります。遅れると品質が落ちます。また、最盛期が過ぎて9月に収穫したものは、やはり繊維質が弱くなります。そういったものが混じっているかもしれません」
    「等級はだれが決めるのですか?」
    「生産している農家です」
    「おたくは製造者ではないのですか?」
    「うちは農家から買ったものを袋につめて、小売りする側の要望に応じて出しています。このぐらいの値段のものが欲しいといえば、このぐらいの値段のものを、もうちょっと安いものをといわれれば、それなりのものを」
    「それが等級を決めることではないですか?」
    「品物を持ち込んだときに、農家のほうでこっちがいいもの、こっちがまあまあのものと言って置いていきます」。
    はぐらかされているようにも思えますが、先方が言わんとしていることは2つです。品質の劣る品も中にはある。自分の所で等級の選別はしていない。つまり、ちゃんと戻らないかんぴょうの存在は認めるけれど、その選別をしているのは生産者である。もっと言えば、それについて自分の所では責任はないということです。
    「だめな製品があるかもしれないとわかって、どうして売るんですか?」
    「売る側の希望です。どこで買ったんですか?」
    「○○デパートです」
    「ああ、あそこはいいものは置いてませんよ」
    失礼な話です。まるで、安いかんぴょうを売っているデパートに責任があり、買った私が運がわるいというような言い草です。仮にもデパートです。信用して買うのが当たり前です。私とおなじように、そこでかんぴょうを買った人は、上手に戻すことはできないでしょう。そして、二度とその製品は買おうとしないでしょう。いいえ、かんぴょうそのものを使おうという気が起きなくなるのではないでしょうか。この「製造者」の責任のなさは、自分で自分の首を締めているようなものです。
    電話で話していて、気が滅入ってきました。むかしは、町に乾物屋さんがありました。ヘンなものが売られないように仲買にたいしても生産者にたいしても、製品の品質に目を光らせていたような気がします。デパートでもスーパーでも、いまは売り場にその種の専門家はいません。

  • 「戻し」のうまくいかなかった原因がわかって、私の「名誉」は回復されました。同時に、かんぴょうを通じて、現代の食をめぐる環境の一旦を垣間見ることにもなりました。生産者がかかえる問題、流通側のモラル、消費の実態などなど、とても勉強になりました。 (つづく)

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