今 週 の レ シ ピ

・アドバンスクラス(9月第2週)のメニューより

●インド風チキンカレー   328kcal.  塩分3.1g

インド風チキンカレー [材料]  -6人分-

・鶏もも骨付き500g
  ◎A
    塩小さじ1
    胡椒(こしょう)少々
  小麦粉適宜
  焼き油適宜
・人参(にんじん)1/2本(100g)
・ポテト1個(100g)
・スープストック4カップ
・玉葱(たまねぎ)中2個(300g)
  ◎B
    ニンニク1かけ
    生姜(しょうが)1かけ
    唐辛子(とうがらし)1本
  バター大さじ2
・小麦粉大さじ4
  ◎C
    塩小さじ2
    醤油/ソース各大さじ1
・カレー粉大さじ1.5
・トマトホール缶100g分
◎バターライス(下段別掲)

[作り方]

  1. 鶏もも骨付きは12個(1個40g位)用意し、Aで下味をつける。
  2. 人参(にんじん)、ポテトは銀杏(いちょう)切り。玉葱(たまねぎ)とBは、みじん切り。
  3. フライパンに油を熱し、小麦粉をまぶした鶏肉を少し色づくまで焼き付けて、厚手の鍋に入れる。
  4. 3の鍋に人参、ポテトを入れ、スープストックを加えて、弱火で煮込む。
  5. 3のフライパンにバターをとかし、玉葱(たまねぎ)とBを茶色になるまでよく炒める。小麦粉をふり入れ、さらに炒め、Cで調味し、火からおろしてカレー粉を混ぜる。
  6. 5を煮汁でのばし、4の鍋に加えて煮込み、トマトを加えてさらに煮込んで仕上げる。

◎バターライス
[材料]  -6人分-
・米2.5カップ
・水3カップ
・玉葱(たまねぎ)1/2個
・バター大さじ2
・塩小さじ1/2

[作り方]

  1. 米をといでザルにあげ、30分おく。
  2. 厚手の鍋で、みじん切りの玉葱をバターで炒め、1の米、水、塩を加えてよく混ぜて炊く。(「メキシカンライス」参照)
  3. 鍋からボールにあける。

ポイントはここ

  • カレーのようにコトコト煮込む料理には、鶏肉のももがよく合い、さらに骨付きの方が味が深まります。
  • 我が家では、豚肉のカレーではポテトはゴロゴロと大きめの銀杏(いちょう)切りにしますが、このインド風チキンカレーではポテトは小さめ(といっても薄くではなく)の銀杏切りにします。あくまでも、主役はチキン! というわけです。
  • 玉葱のみじん切り2個分が大変でしたら、1個分は薄切りにしてもいいでしょう。
  • 私はニンニクとその半分の生姜(しょうが)を使い、みじん切りにします。辛さのために唐辛子(とうがらし)を1本、種を抜いてからみじん切りにします。
    このBを、玉葱といっしょにしておいてください。
  • 焼くときに、鶏肉に小麦粉をまぶしますが、余分な粉はよく落とします。油を熱したフライパンで、少し香ばしそうに色づくまで焼きます。
  • 厚手で直径20〜24a深さ7〜8a位の浅鍋に、焼いた鶏肉を入れます。人参(にんじん)、ポテトは炒めず、そのまま入れてください。スープストックは、水4カップに固形スープの素1個をとかしてください。なければ、水だけで充分です。

    香ばしく焼く 野菜を混ぜる

  • 鶏肉を焼いたフライパンにバターを入れ、半分くらいがとけたら、玉葱とみじん切りのBを加え、弱火でじっくりと炒めます。玉葱が茶色になり、充分水気がとれるまで炒めます。分量の小麦粉を加えて、さらに炒めます。焦(こ)がさないようにゆっくり炒め、少し濃いめの茶色になったらCで調理します。調味料が全体にまわったら、火からおろして、カレー粉を混ぜます。カレー粉の香りが飛んでしまわないように、かならず火を止めてください。煮込んでいる鍋の煮汁1/2カップくらいをフライパンに入れ、玉葱の炒めて味付けしたものをひとまとめにし、鍋に加えます。

    小麦粉を加える 火を止めてカレー粉 煮汁でのばし、鍋に

    トマトを加える

  • トマトを入れると、味に酸味、甘味が加わります。トマトホール缶のジュースもふくめて、100gを使ってみました。生のトマトを使う場合は、湯むきで皮をむき、1a角位に切って使ってください。
ちょっと一言
  • 初年度9月第2週の「カレーライス」は、いわゆる「おかずカレー」。白いホカホカのごはんにピッタリのとろみがあります。インド風チキンカレーは、とろみの少ないサラッとした仕上がりです。したがって、パラパラッとしたバタ―ライスの方が合います。
≪組み合わせメニュー≫
    ◎エビのマリネ
    ◎ヨーグルトアイス
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■欲

携帯電話は、それがない生活は考えられないというほど、身近に使われるようになりました。お稽古の最中もときどき着メロが鳴りだすことがありますが、おおむね生徒の皆さんはエチケットを心得ているようです。

イタリア料理・ラザーニャのお稽古のときです。できあがって、さあいただきましょうという段になって、
「先生、Aさんにケータイで送っていいですか?」
と聞いてきました。都合で急に出席できなかった友達に、出来栄えを見せたいというのです。

「ええ、いいわよ」
このお稽古は通常の授業ではありません。特別講習として希望者が受けることになっています。Aさんはとても楽しみにしていました。そんな彼女に、せめて写真だけでも送って見せてあげようという配慮からでした。突然の"プレゼント"に、電話口のAさんも大喜びしている様子がわかりました。

するとどうでしょう。他の生徒さんも、いいですか先生、と言っては、待ってましたとばかりにカメラ付きケータイを持ってきて、おなじように送るではありませんか。送り先は? もちろんカレシです。なるほど、彼のために一所懸命料理を習う、大事な人においしい物を食べさせてあげたいという気持ちは、いまどきの娘(こ)もちゃんと持っていると、うれしく思いました。

最近、もっとうれしいことがありました。若い男性が入学しました。男の人がお稽古にくるのも、若い方のそれも珍しいことではありません。でも彼の場合、料理学校に来ようというその動機がオモシロイのです。

近々の結婚が決まっています。共働きのようです。新家庭について話し合ったのでしょう。公務員で時間のやりくりがつけやすい彼が、料理役を買って出たというのです。必要に迫られて、という追い詰められた焦りは見えません。かといって、料理が好きだからという積極的な志願でもなさそうです。"君に時間がないんだったら、僕が"といった、いともカンタンな理由、平等に役割分担を考えた上で導かれた結論のようです。

料理への気後れも気負いもありません。そこがユニークだと思いました。こういう男性が増えているのではないでしょうか、とくに若い夫に。赤ちゃんのおしめを替えるとか、保育園(幼稚園)の送り迎え、お部屋の掃除…などは時間のとれる方がやる。男/女、夫/妻の分け方ではないようです。

これらと比べると技術と経験が必要とはいえ、料理だって例外ではありません。必要とあらばやりますよ…といった具合。切羽詰った風ではなく、恩着せがましいところもない。こだわりのなさは、変な表現ですが、ビジネスライクなのです。

以前にはなかったタイプの入学です。これまで通っていた若い男性の中に、そうした考えの人はいたかもしれません。でも、そのことを口に出すことはありませんでした。あくまで、「特殊なこと」だったからです、当時としては。いまは状況が変わりました。公言しても、奇異の目で見られることはありません。とりわけ女性側は、双手を上げて賛成のはずです。

1ヶ月がたちました。彼に変化が出てきました。単に家事をこなすためのお稽古から、習うからには上手になりたいという「欲」です。「得意料理」を身につけたいという目標をかかげました。至極とうぜんのことです。この意欲が励みになります。大事な人への思いやりも高まるでしょう。一年後が楽しみです。


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