今週のレシピ

・ブライダルクラス(2月第3週)のメニューより

● 蒸猪木葱 (肉だんごのもち米蒸し) 186kcal. 塩分1.1g

蒸猪木葱の写真 [材料] -6人分-
・豚のひき肉300g
・玉葱1/2個(100g)
・◎A
  塩小さじ1
  砂糖小さじ1
  醤油小さじ1
・もち米2/3カップ
・辛子醤油
・キャベツ3枚

  [作り方]

  1. 玉葱…みじん切り。
    もち米…3時間くらい水につけておき、使う前にまわりの水気をよく切る。
  2. 豚のひき肉の中に玉葱のみじん切りを入れ、Aで調味し、よく混ぜておく。
  3. 2.5cmくらいの肉団子を作り、そのまわりにもち米をつける。
  4. 蒸し器で、もち米が透き通るようになるまで蒸して仕上げる。
  5. キャベツのせん切りを皿にしき、その上に盛り付ける。辛子醤油をつけていただくとよい。
ポイントはここ

  • 玉葱のみじん切りは、できるだけ細かくていねいに作ります。荒いと、肉だんごの表面にあらわれる玉葱にもち米がつきませんので、できあがりがあまりきれいではありません。
  • もち米は、といだあと少なくとも3時間は水につけ、たっぷりと水気を含ませます。そのあと、ザルにあげて30分くらい充分に余分な水を切ります。水っぽいと肉だんご全体に、均一にもち米がつきません。
  • もち米は平らな皿にひろげ、肉だんごを転がすようにしてつけます。くれぐれも肉だんごにもち米をささないこと。肉だんごの中に入ってしまったもち米には、なかなか火が通りません。
  • 蒸す時は、強い蒸気で一気に行ないます。もち米がツンと立って、きれいに仕上がります。
  • 仕上がった肉だんごを皿に盛り付けるときは、指に水をつけてひとつずつていねいに取ります。箸(はし)や乾いた指で盛り付けようとすると、もち米がその部分だけ取れてしまいやすいのです。
ちょっと一言

  • 豚のひき肉に混ぜるのは、玉葱だけです。もっといろいろ(椎茸・白菜・キャベツなど)混ぜ合わせたほうがおいしいのではと、作ってみたことがありますが、結局、この肉だんごは玉葱だけが一番おいしいです。
  • 豚肉のほかは玉葱しか入っていないだんご、しかもまわりがもち米ということで、ちょっとおもい料理です。そこで消化を助けるために、キャベツのせん切りを盛ってみました。もち米がだんごから落ちて離れても、キャベツと一緒に食べられます。
  • もち米2/3カップは、肉だんごをつけやすいように、少し多目の分量です。残ったらよく洗い(肉だんごを転がしているので)、ご飯を炊くなかに混ぜてください。大さじ2〜3くらいだと思いますので、水加減はそのままでよいでしょう。
  • 蒸し器に固くしぼったふきんを敷いて、その上にのせて蒸しますが、シュウマイとちがってもち米の間から肉汁が出てきますので、ふきんがとても汚れます。使い古したふきんを使ってください。
≪組合わせメニュー≫
  ◎豆腐とほうれん草のスープ
  ◎イカ・オランダパプリカ・にんにくの茎の四川風炒め

【野口料理学園】

塩ひとつまみ

■3万円のおみそ汁(つづき)

  • 留学経験者が口をそろえて言うには、ある程度の期間外国に滞在する場合、炊飯器が必携なのだそうです。強力な助っ人になるようです。自分で料理を作れば経済的ですし、お米のご飯はホームシックを癒す効果があります。それにご飯中心の日本食をふるまうことができれば、格好のコミュニケーションの材料にもなります。
  • 外国の方々と交流するうえで、共通の「ことば」が必要なことは言うまでもありません。ほかには絵を描いて見せ合うとか、歌を一緒に歌ったり演奏したりしても充分可能です。言ってみれば、五感のなかの視覚、聴覚、触覚を駆使するわけです。食べ物なら、これに味覚と嗅覚が加わります。しかもナンピトも生き物である以上、食べないわけにはまいりません。ワイワイ一緒に作って食べる行程のなかに、ことば・絵・音楽すべての要素が包括できるのではないでしょうか。我田引水は承知のうえですが、ことばや絵や音楽でチョクセツ空腹は満たせません、マヒさせることはできても。
  • そこで海外生活に関して私からもアドバイス。留学を希望するのであれば、前もってその国のことばを勉強すると同時に(本当は、よりも、と言いたいところですが)、ひとつでも多く料理をマスターしていってください。ことばは、かの地でいくらでも覚えられますから。そのほうがはるかに役に立ちます。
  • 繰り返しになりますが、料理を教えたり教わったり食べたりして大いにコミュニケーションを図れるだけでなく、食生活の上で実益も兼ねます。しかも周りに喜ばれ、自分を確実にアピールできます(自己主張を尊重する社会では、このことはとても重要です)。十八番(おはこ)が用意できればなお可。豪華な日本食、純粋な和食である必要はちっともありません。ふだん口にしている日常メニュー(定番)でいいのです。中華「風」でも西洋「風」でも構いません。それが「おふくろの味」であれば。
  • ところで、炊飯器はたいへん便利ですがウィークポイントがあります。かさばる上に電気製品ですから、持ち運びや使い方におのずと限界があります。ならばいっそのこと、お鍋でごはんが炊けるようになれば一挙解決です。この知恵と技術が身につけば鬼に金棒。外国ならずとも天災、人災でライフラインが寸断された際、ガゼン威力を発揮します。危機管理にぜひ身につけておきたい能力です。当学園では、今の時代にあっても、いえ、こういうご時世だからこそ、あえてお鍋でご飯を炊くメニューを講義リストから外しておりません。(「3万円のおみそ汁」参照)

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