今 週 の レ シ ピ

・専攻科(6月)のメニューより

●水鉢(みずばち)   146kcal.  塩分2.1g(タレを全部使った場合)

水鉢(みずばち) [材料]  -4人分-

・豆腐1丁(400g)
・鮭(甘塩)小4切れ(150g)
  酒大さじ2
・カニ足4本
・青じそ8枚
◎三杯酢
  酢大さじ2
  醤油大さじ2
  煮切りみりん小さじ2
・万能ネギ2本

[作り方]

  1. 豆腐は、1丁を4つ切りにする。
  2. 鮭の切り身に酒をかけ、電子レンジ(500W)に1分30秒かけ、冷やす。
  3. カニ足は、形をくずさないようにする。
  4. 青じそは、せん切りにする。
    万能ネギは、小口切りにする。
  5. ガラス鉢に水をはり、1、2、3をきれいに盛り合わせ、青じそを添え、氷を浮かせて冷やす。
  6. 三杯酢を作り、万能ネギを加え、冷やす。
  7. 5を6につけながら食べる。
ポイントはここ
  • 豆腐は絹、木綿など、お好みのものをどうぞ。 鮭の酒蒸し
  • 鮭は、甘塩のものならそのままかけます。生鮭なら塩をふり、20〜30分おき、酒をかけます。電子レンジにかける場合、ラップはいりません。
  • カニ足は、殻から出すとき、くずさないように気を付けます。
    「カニかまぼこ」を使ってもよいでしょう。ちょっと斜めに2つに切ってみてください。
  • 煮切りみりんは、熱してアルコールをのぞいたみりんのことです。三杯酢のほのかな甘みとなります。
ちょっと一言
  • 暑い夏は冷えた豆腐がとてもおいしいのですが、鰹の削り節、生姜(しょうが)、ネギなどといっしょに醤油をつけて食べるだけでは、栄養的にも味わいも少しさびしいもの。氷を浮かしたガラス鉢に、彩りと味の調和を考えて、いろいろな食材を盛り込んでみてはいかがですか。

【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■半バーグ

子供たちの間で、絶大の人気を誇るメニューのひとつにハンバーグがあります。「子供の食べ物」だからと侮(あなど)ってはいけません。「ハンバーグステーキ」といって、れっきとした「ステーキ」です。大人にとっても味であれボリュームであれ、充分通用します。先週は、この「ハンバーグ」がお稽古でした。(画像を増やしてリニューアルしました)

生徒さんに聞いてみると、「煮込みハンバーグ」にしている家が、意外に多いのです。ある程度焼いたところで、スープと調味料を入れ、煮込んでしまうやり方です。このほうが好きという人もいます。ほかに、なぜこの調理法をとるかといえば、焦がす心配がなく芯まで火を通すことができるということと、焼き上がってから新たにソース(タレ)を作る必要がないというふたつの理由にもよるようです。

日本ではハンバーグ用の肉に、牛肉と豚肉の合挽きを使います。豚肉を入れることで、きっちり火を通さなければなりません。どうも、その焼き加減がよくわからない不安から、煮込みへと「逃げている」フシが見られます。もちろん、煮込みは煮込みでそれ自身おいしいものです。でもやはり、ハンバーグは焼いたほうに一日の長があります。そこで焼くのですが、肉の表面に焼き目がついても、中まで焼けるにはさらに5分を要します。加減がわからずに、気がついたら焦がしていた。そんな失敗をしたくないために、ついつい煮込みにいってしまうというのです。

焼かないワケが、まだいくつかありました。
ホントに?と思われるかもしれませんが、「ハンバーグがひっくり返せない」もそのひとつです。ある生徒さんの話です。子供の頃、お母さんがよくハンバーグを焼いてくれました。あるとき、家族でレストランに行きました。出てきたハンバーグが、とても大きいのでびっくり(ホントは普通の大きさです)。お腹いっぱい食べることができました。「わたしも大きくなったから、あういうのを作って」、とお母さんに頼みました。それまでは、自分がまだ小さいから、子供用のを作ってくれていたと信じていました。お母さんは白状したそうです。じつは、レギュラーサイズではひっくり返して焼けないということを。彼女の家は、「半バーグ」だったのです。

お稽古でも、フライ返しを使ってひっくり返せない生徒さんがいます。かぼそい腕で、いかにも力がなさそうです。不器用で技術も足りません。それに根性というには大げさですが、こちらの方言でズク(いくじ)がないというか、怖がっています。思い切りが悪いのです。ですから、首尾よく上手に1回でひっくり返しができてしまうと、拍手をしたりワッとばかり喚声が上がります(?!)。

油が撥(は)ねるのも嫌います。焼く前には、あらかじめフライパンをあたため、油を熱しておきます。そこへ、こねた生のハンバーグをのせます。のせ方にもよりますが、多少撥ねるのはしかたありません。それで驚いてたじろいでしまうのです。また、ジュージュー焼くと、油が飛び散って付近が汚れます。鍋のふたをのせて蒸し焼きにしますから、それほどのことはないのですが、これでも汚れて嫌といわれれば、何をかいわんやです。

ハンバーグには3種類の附け合わせがあります。ニンジンのグラッセ、フライドポテト、インゲンのソテー。どこのレストランでも、だいたい付いてきます。ところが、これが曲者です。生徒さんのほとんどが、口をそろえてマズイといいます。子供の頃、これを無理に食べさせられたおかげでニンジン嫌いになったという人もいるくらいです。おそらく、ニンジンの色と形がくずれるのをおそれるあまり、完全に煮ていないんでしょう。そうであれば、おいしいはずはないのです。その生徒さんは、お稽古でニンジンのおいしさに開眼、「ああ、わたしは長い間、だまされ続けてきた!」と本気で怒っていました。

フライドポテトのポテトを切らせたときは面白かったです。
「棒状に切るのよ」と言いましたら、細く切る人、太く切る人の二派に分かれました。私は心中、なるほどと思いました。ファーストフードチェーンのそれをなぞっていたからです。子供の頃から馴染んでいるのでしょう。一方はM、他方はMBと。私も娘が小さい時分はいっしょに利用したことがあり、両社それぞれの太さを知っていました。

「どう、当たりでしょ!」。みごとに、正解でした。ところが、「先生、KとLもありますよ。それは?」と聞かれ、答えに窮したところ、Kは皮付き、LはMよりさらに細いと教えてくれました。さすがに私はそこまでは承知していませんでした・・・。


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