今 週 の レ シ ピ

・こんな卵焼きはいかが?

●ふくさ焼き    142kcal. 塩分0.7g

ふくさ焼き [材料]  -6人分-

・卵5個
・鶏ささみ2本
・干し椎茸(しいたけ)2枚
・三つ葉4〜5本
◎A
  出汁(だし)大さじ3
  砂糖大さじ3
  みりん大さじ2
  塩小さじ1/2
  醤油(しょうゆ)小さじ1
・焼き油適宜

[作り方]

  1. 卵を割りほぐしておく。
  2. 鶏ささみは筋をとり、観音開きにし、1cm角位に小さく切る。
    干し椎茸は水でもどし、2cm長さのせん切りにする。
    三つ葉はサッとゆがき、1cm長さに切る。
  3. 鍋にAを合わせて煮立て、用意した2を加えて煮る。
  4. 3を冷まして、1の卵に混ぜる。
  5. 厚手の卵焼きの鍋に油を敷き、4の卵液を3回位に分けて、厚焼き卵の要領で焼き上げる。
  6. 少し熱が抜けてから、切り分ける。
ポイントはここ
  • 卵に混ぜる具は、焼くときまとめやすいように、また切りやすいように少し小さめ、短めに切ります。
  • 味付けのタレは、煮立ててから具を加えます。冷たいうちに肉を加えますと、汁がにごりやすいです。

    沸騰後、具を加える 具に火を通す

  • 卵は丁寧に割りほぐしますが、泡立てないように黄身と白身をよく混ぜること。
  • 具の入ったタレは、かならず荒熱を抜いてから卵と混ぜます。
  • 焼き方は「厚焼き玉子」とおなじですが、具が入ってますので、卵液を流し入れるときに具が均等になるようにしてください。
  • 焼きすぎて硬くならないよう、半熟状態で手早く仕上げます。

    具を平均に 半熟状態に焼く 荒熱をとる

  • 切り分けるときは、少し斜めに切ってください。
ちょっと一言
  • 「袱紗」(ふくさ)は、2枚の布を表裏に合わせたものをいい、2つのものを合わせたときに使います。また「覆紗」(ふくさ)と表記すると、やわらかいことをさします。「ふくさ焼き(またはふくさ卵)」は、半熟程度に仕上げたやわらかい卵料理をいいます。
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■年頭のごあいさつ  ―初孫―

明けましておめでとうございます。
年の初めのこの時期、てんてこ舞いの忙しさです。それが、年賀状書きなのです。えっ、今ごろ? と驚かれると思います。ふつうは年内に書き終わり、さっぱりした気持ちでお正月を迎え、いただいた年賀状を読んでいるところです。

私とて年内に、それも元日に配達されるように29日あたりで書き上げたいのですが、師走ともなるとさまざま用事があって、気がつくと年を越しているという状態が何年も続いています。今はもう、「年賀状というのは、年明けを迎えて書いてこそホンモノ」などと居直っています。

これだと、出す相手が見極められる「後出しジャンケン」の利点があります。出そうか出すまいか迷っている相手から、もらったら出すという合理的な手法です。手間も時間もハガキの枚数も節約できそうな気がしますが、じつはそうでもありません。

「虚礼廃止」はわかっていても、実際は「出す・出さない」の線引きが意外にむずかしい。それに、思い切って宛先をしぼっても、ある程度の数を想定してすでに用意しているので、折角作ったものを使わないのではそっちのほうがムダになります。結局はいつものようにいつものところに書き送ることになって、損得でいえばトントン。年賀状が遅くなるという点では、むしろデメリットです。

私の場合、賀状はつぎのように3種類用意します。1.親戚・友人・知人、2.学校・メーカーの仕事関係、3.生徒さん(卒業生・在校生)。基本的に、1には家族の写真入り。2にはご挨拶。3へは、今年1年の月ごとの行事をお知らせしています。ということは、いただくほうも同じように分けられます。

手書きがほとんどだった昔とくらべると、昨今はいろいろあって別の面で見るたのしみがあります。住所も内容もすべて印刷で、手書き部分がまったくないのはやはりさびしいものです。せめて、表の宛名書きだけでもと思います。自筆でなく、代筆でも結構。型どおりでない「痕跡」が見つかると、ホッとします。

参るのは、達筆な筆書きのうえに、なおかつ自作の絵が色彩ゆたかに描かれているものです。感心するほかありません。悪筆で、書くのが苦行に近い私のような者とちがい、こういう人は、どんなにたのしんで書(画)いているかと想像すると、「嫉妬」さえおぼえてしまいます。

私にとってのたのしみは、生徒さんからのものです。毎週のお稽古をどう評価してくれているかな、といういわば「通信簿」(成績表)です。年賀状(メールをふくめて)をいただくこと自体嬉しいですし、ちょっとのコメントがあるだけで喜んでしまいます。
とくに卒業していった人たちが、習いおぼえた料理の知識や技術を生かしてくれているかしらという問いに応えるようなお便りが、なによりも心を躍らせてくれます。

たとえばAさんのように、卒業後結婚して家庭をもち、「主人やこどもの食事作りに役立っています」といった文面とともに写真が載っていたりすると、もう嬉しくて泣きそうになります。何度いただいてもいいものです。

また、Bさんのように、親御さんの介護に威力を発揮しているとか、海外で日本料理が自慢できたというCさんのお便りにも気持ちが明るくなります。さらに今回は、料理教室を準備中というDさんからのお便りがありました。先代の母の時代には何人かいましたが、「孫弟子」が生まれるのは私にとって初めてのことで、特別の感慨があります。

みなさんそれぞれが、それぞれに生かしてくださっているという思いを一層つよくした年頭となりました。本年もまた、よろしくお願い申し上げます。


§【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】 ichiban@kateiryouri.com


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