今 週 の レ シ ピ

・旬の食材を使ったメニューより
●新ごぼうの金平煮(きんぴらに)

新ごぼうの金平煮 [材料]  - 6人分-
・新ごぼう2本(200g)
・豚バラ肉100g
・炒め油大さじ2
  ◎煮汁
    出し汁1/2カップ
    醤油(しょうゆ)大さじ2
    砂糖大さじ2
    みりん大さじ2

[作り方]

  1. 新ごぼうは皮をこそげ、少し長めの斜めの薄切りにし、水につけてアク抜きし、すぐにザルにあげる。
  2. 豚バラ肉は、薄切りを1cm幅に切る。
  3. 鍋に油を熱し、豚バラ肉を炒め、さらに新ごぼうを加えて炒める。
  4. 出し汁を加えて、弱火で5〜6分煮る。
  5. 新ごぼうがやわらかくなったら調味料を加え、強火でからめるように煮上げる。
ポイントはここ
    ごぼうの切り方
  • 新ごぼうは皮をこそげ、5〜6cm長さで3mm厚さの斜め薄切りにします。
  • ごぼうのアクは「香味」のうちです。アクを抜きすぎると、ごぼうらしさがなくなります。
    作ろうと思う料理にあった切り方にしてから、一度だけ水を通し、ザルにあげます。
  • 油で炒め、出し汁で煮てから調味し、調味料をからめるように煮ます。今までの「金平煮」も参考にしてください。

    豚肉を炒める ごぼうを加える 調味料をからめる

ちょっと一言
  • ごぼうは、一年に二度種をまきます。春まきの細めのが初夏に出てきます。香りがよく、丸ごと煮てもやわらかくおいしく仕上がります。
塩 ひ と つ ま み

■ひかえめに

プロ野球のセパ交流戦がたけなわです。好きで、よくテレビ中継を観ます。アンチ巨人です。(それはいいとして)野球の基本はキャッチボールにあるといわれます。ボールを相手に投げ、投げたボールを返してもらう単純な動作です。

でも、相手が受けやすいように、キャッチする位置やスピード、それに距離などを考慮して放ります。相手もまた、おなじようなことを考えてこちらに投げてくれます。双方が無意識のうちに相手の立場を酌みとる。つまり、そこにはコミュニケーションが成立しています。たった1個のボールで、こんなにも良好な人間関係が生じるというわけです。

ボールでなくてもかまいません。ことばなら、一語だっていいのです。「おはよう」「こんにちは」「どうも」「やーっ」など簡単なあいさつで充分です。

手をかざすだけのジェスチャーでもいいでしょう。親指1本でも可能です。Xサインなら万国共通ですし、アイコンタクトというのもあります。ともかくこちらからの発信にたいして相手が応じてくれれば、それで気持ちが通じ合えるのです。

食卓だったらなんだろうかと考えました。「おかわり」がそれにあたりませんか? ごはんでもおかずでも、おかわりのボール(器)を投げてよこす。それを満たして返球する。とても平和な関係が成立するように思いますが、どうでしょう。

しかも、作り手にとって最高の評価をしてくれたといえます。「うまいよ」「最高」などどんな美辞麗句盛りだくさんの1杯より、まさります。テーブルのキャッチボールそのものといったところです。

これにはちょっとした演出が必要です。おかわりを促すための工夫とでもいいましょうか。いちばん即効性がありそうなのは、ごはんやお味噌汁、おかず類をひかえめに盛ることです。おもわず、もっと!と言わせるように。

簡単です。今日からでもできます。ただし一気にやっては、「少ないな」とさとられますから、あせらずあわてずそれとなく、すこ―しずつ減らしていくといいのです。

器じたいを小振りにしても効果があります。ちょっぴり派手な模様とか色・形にすると、少なめに盛っても気がつきにくいでしょう。
少々ワザを要しますが、切り方を変えるという手もあります。たとえばキャベツのせん切りなど、なるべく細く切りそろえたほうが、見た目もきれいで食欲も増します。

食べる順序もあるでしょう。すきっ腹に、いきなりごはんとか肉や魚のメインディッシュを入れるのではなく、薄味の汁物とか前菜としてのいろいろなサラダをとるようにすすめます。食欲、満腹感ともに増進します。

こうすることによっておかわりだけでなく、テーブルを囲んでさまざまな話題が飛びかってキャッチボールが途切れません。いっそう食がすすみ、たのしくなろうというものです。

先日、ある幼稚園へ行ったら、まさしくそれを実践していました。
そこでは、給食の時間、年長の園児が年中・年少の子供たちにごはんやおかずを盛り分けています。せっかくお姉ちゃんやお兄ちゃんが給仕してくれたのだからと、年少組は残さず食べようとするそうです。年長・年中・年少のタテのコミュニケーションが図られるようです。

さらに工夫がありました。全部を配膳しないことと、少なめに盛ることです。なぜか。おかわりをさせるためです。「ほしい人は、おかわりしていいのよ」と言って、お盛りかえができるようにするのです。こうすると、たくさん食べるようになると同時に、「食事ってたのしいんだ」ということが、自然に養われていくのだそうです。
なるほど、考えていることはいっしょのようです。

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【野口料理学園】


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