今週 の レ シ ピ

土瓶蒸しは「吸い物」

●松茸の土瓶蒸し

松茸の土瓶蒸し [材料]  -4人分-

松茸70〜80g
鶏胸肉100g
◎A
  塩小さじ1/3
  酒小さじ1
かまぼこ小1/2 丁
銀杏(ギンナン)12粒
柚子1個
◎B
  一番出汁3カップ
  塩小さじ1/2
  醤油小さじ2
  みりん小さじ2
三つ葉少々

[作り方]

  1. 松茸は巻き割りにする。
  2. 鶏肉はそぎ切りにしてAで下味をつける。
  3. かまぼこは1〜1,5pの角切りにする。
  4. 銀杏(ギンナン)は鬼皮を割ってとり、茹でて渋皮をむいておく。
  5. 柚子はくし形に切る。
  6. Bをボールに合わせておく。
  7. 土瓶に1〜4を入れ、6の汁を張り、火にかける。
  8. 煮立ったら3cm位に切った三つ葉を加え、火からおろし、柚子を添える。


ポイントはここ

    土瓶
  • 土瓶蒸しの器は、茶わん蒸し同様、色々なデザインのものがありますが、基本は土瓶、受け皿、ふた、猪口の4点が必要です。
  • 中に入れる具は松茸の味わいを損なわないもの、鶏肉の他にエビも合うでしょう。
  • 松茸の切り方は松茸ごはんと同じ、4cm位のまき割り。鶏肉は胸肉をそぎ切りにして、10〜15分、Aで下味をつけておきます。 かまぼこは1〜1,5p角切り。
  • 銀杏(ギンナン)は、「ギンナン割り」で、鬼皮を割ってはがします。直径15cmくらいの鍋に少し湯をわかし、ギンナンを入れ、玉杓子(たまじゃくし)の底でころがしながら渋皮をむきます。

    鬼皮を割る 鬼皮をはがす 渋皮をむく

  • 一番出汁をとり、調味しておきます。 土瓶に具と汁
  • 土瓶の中に、松茸、鶏肉、かまぼこ、銀杏を入れ、味付けした汁を張ります。吹きこぼれないように、8分目位の汁にした方がいいでしょう。
  • 金網を火にかけ、直接土瓶をおいて煮ます。沸騰直前に三つ葉を加え、仕上げます。
  • 受け皿に土瓶をのせてふたをし、猪口をのせ、その上に柚子を置きます。

    具を入れて汁を張る 金網の上で焼く 柚子をのせて食卓へ

    ◎土瓶蒸しの食べ方
    汁の飲み方 1 柚子を土瓶の脇に置き、お猪口をとり、汁をそそぎ、松茸の香りや汁の風味をまずはゆっくりと味わいます。
    2 土瓶の蓋を取り、裏返しておきます。柚子を土瓶の中に軽く絞り、ふたをして、10秒ほどおいて蒸らします。味の変化を猪口に汁を注いで楽しみます。
    3 次に、土瓶の中の具材を楽しみます。猪口にのせて食べてもいいでしょう。その具に、柚子を絞ってもいいでしょう。
    4 また、汁を味わい具材をいただき・・・繰り返してください。
    5 食べ終わったら、ふたをし、そこに柚子を置き、猪口を元通りかぶせます。
    ☆汁の風味を残しておきたい場合は土瓶の中に柚子を絞らず、猪口に汁を入れてそこに絞って味わってください。

      ☆昆布とかつお節を使った出汁のとり方

       ≪一番出汁5カップのとり方≫

      昆布かつお節の写真
    1. 必要な一番出汁の、1割から2割多い水を用意します。(5カップの一番出汁をとる場合は、5.5〜6カップの水)
    2. 長さ10cm位の昆布を1に入れ、充分水気を吸って広がるまでおきます。
    3. 昆布が広がったら火にかけ、80〜90℃(沸騰直前)になったら昆布をとり出します。(ヌメリを出さないため)
    4. そのまま沸騰させ、20g のかつお節を加えたら火を止め、箸(はし)で軽く1回かき混ぜます。
    5. 2〜3分おき、かつお節が沈んだら、上澄みをソーッと別の器にとります。

      昆布は沸騰させない 箸でひと混ぜ 上澄みをこす


ちょっと一言

  • 母に、若い男性が、聞いていました。「土瓶蒸しの中のものって、食べてもいいんですか?・・・土瓶の中にはしを突っ込んだら、行儀が悪いと言われるんじゃないかと、おいしそうだなと思ったけどそのまま帰ってきたんです!!」
    家庭ではあまり食卓に出てこないかもしれませんが、お付き合いで恥をかかないように、母は「土瓶蒸し」を献立から外しませんでした。
    「和食」が世界遺産になって久しいのですが、あまり詳しく知られていない気がします。日本の「食文化」は 今、世界に注目されています。伝統的な料理について、もっと勉強しましょう。
    【野口料理学園】

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  • §【ご意見、ご感想をお寄せください。ご質問もどうぞ。】  ichiban@kateiryouri.com


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