今 週 の レ シ ピ

・ベーシッククラス(7月第4週)のメニューより

●スティックサラダ    111kcal.  塩分0.3g

スティックサラダの写真 [材料]  -6人分-

・胡瓜(きゅうり)1本
・人参(にんじん)1/2本
・セロリ1/2本
・大根100g
・マヨネーズソース大さじ6

[作り方]

  1. 胡瓜…板ずりする。
    人参…皮をむく。
    セロリ…筋をとる。
    大根…皮をむく。
  2. 1の野菜を7〜8_角10a長さ位の棒状に切り、適当なグラスにさす。
  3. マヨネーズソースを添え、野菜につけて食べる。

●マヨネーズソース   大さじ1(14g) 93kcal. 塩分0.25g

マヨネーズソースの写真" [材料]

・卵黄1個
・塩小さじ2/3
・マスタード小さじ1
・酢大さじ1
・サラダ油200cc

[作り方]

  1. ボールに卵黄・塩・マスタードを入れる。
  2. 酢を、まず小さじ1加えて混ぜる。サラダ油大さじ2を、少しずつ加えながら泡立て器で混ぜる。
  3. 酢を、また小さじ1加えて混ぜる。サラダ油大さじ4を、2の場合より少し多めに加えながら、泡立て器で混ぜる。
  4. 残り小さじ1の酢を加えて混ぜる。残りのサラダ油を、3の場合よりさらに多めに加えながら、泡立て器で混ぜる。

ポイントはここ

  • 直径20〜24a位のボールを用意します。材質はステンレス、ガラス、ホーローにしてください。
  • 泡立て器は、ステンレス製で長さ25〜30a位が混ぜやすいでしょう。
  • ボール、泡立て器は、油気や汚れがないようによく洗い、水気をよくふき取ります。
  • まず卵黄・塩・マスタードをボールに入れます。この中に、酢大さじ1を一度に加えて、サラダ油を混ぜていきますと、人の手の混ぜる速度では水(酢)と油(サラダ油)が混ざらず、分離してしまいます。したがって酢は3回に分けて、小さじ1ずつ加えて混ぜるようにしてください。

    卵黄・塩・マスタードをボールに 酢を小さじ1

  • サラダ油は、初めは一滴・二滴と加えてください。大さじ2杯分を加えますと、少し硬くなってきます。そこへ2回目の、酢小さじ1を加えて混ぜます。水気が入るわけですから、少しゆるくなります。またサラダ油を加えていきますが、今度は最初より少しずつ増やしていき、大さじ4杯分を加えます。

    サラダ油を一・二滴ずつ 少し硬くなる 2回目の酢を小さじ1

  • また硬くなってきますので、最後の酢小さじ1を加えて混ぜます。2回目同様、少しゆるくなります。残っているサラダ油を、前回よりさらに多めに加え、泡立て器でしっかり混ぜます。サラダ油を入れ終わったら、完成です。

    残りのサラダ油を全部 できあがり


ちょっと一言

  • マヨネーズソースを泡立て器を使って手で混ぜるのは、結構体力が必要(?)です。時間もかかります。これがミキサーだと、十数秒です。卵黄・塩・マスタード、さらに酢も大さじ1を加えていいんです。ふたをして、スイッチを入れると同時に中央の小さいふたを取り、その穴から200ccのサラダ油を注ぎ入れるのです。サラダ油を入れ終わったら、完成!
  • もし、少しでもカロリーの少ないマヨネーズをお望みなら、卵黄だけでなく、卵白もミキサーに入れてください。手で混ぜる速さでは、水分の多い卵白が入ると、文字通り「水と油」でとても混ざりませんが、器械だとすごいです。卵黄だけとおなじに、アッという間に仕上がります。
  • 自分で作ったマヨネーズソースは、メーカーの製品のように香りがありません。ということは、自分好みの香りや味を足すことができるということです。また、カテージチーズ、ヨーグルト、生クリーム、トマトケチャップ、チリソースなどを混ぜたり、ピクルス、ケッパー、茹(ゆ)で玉子、玉葱(たまねぎ)などのみじん切りを加えたり、胡麻(ごま)、味噌、醤油など和食の調味料と合わせたりと、いろいろな工夫をお楽しみください。

【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■マヨラー 
  • コロッケの試食のときです。もしかしたら、と思いました。案の定、「先生、マヨネーズありませんか?」。あたらしい生徒さんが、そう聞いてきました。そうです、これがいま若い人を中心に大増殖中の「マヨラー」と呼ばれる人たちです。伝統的な食習慣からすれば、マヨネーズはせいぜい野菜サラダにつけるぐらいしか思いつきませんが、コロッケ、カツレツのほか、おかゆに赤飯、ラーメンに刺身、はてはアイスクリームなどにも及ぶといいます。洋風・和風を問いません。およそフツーでは、考えつかないものにまでマヨネーズをぬったりかけて食べてしまうのです。コンビニのおにぎりコーナーでも、鮭などとならんでツナにマヨネーズをぬったツナマヨは今や定番、ミスマッチなどものともしません。マヨネーズを手放せない、マヨネーズなしの食事は考えられない「マヨネーズ中毒」といっていい、極端にマヨネーズ嗜好に傾いている人たちが「マヨラー」です。
  • この人たちの味覚はどうなっているのでしょう? 人参、セロリ、ブロッコリーなど、子供にとって比較的苦手な野菜でも、マヨネーズをかけてあげると、アラ不思議、喜んで食べます。嫌いなものが食べられるとあって親も喜びます。ということで、苦手なものがでてくるたびにマヨネーズをつけ、いつのまにかご飯でもお浸しでもと、どんどんエスカレートしていきます。醤油・塩・ソースのかわりにマヨネーズをかけたりぬったりする、と思えば理解が早いかもしれません。この"魔力"の秘密は、マヨネーズの成分の大半を占める「油」、これがおいしさの素です。魔力には、"落とし穴"があります、高カロリーという名の。好きにまかせて摂りすぎると、肥満、高血圧、成人病、生活習慣病といった抜き差しならない状況へと導かれていくことになります。
  • マヨネーズを悪者あつかいする気はありません。そのおいしさはなかなか抗したがたく魅力的です。子供だけではなく、大人でも取りつかれてしまうでしょう。すでに大正末期には国産化されていたようですが、戦後まもない私たちの子供のころはほとんどみかけませんでした。売っているものといえば、アメリカから輸入されたビン入り。簡単には見つかりませんし、手軽にも買えませんでした。母などは自分で作っていました。
  • マヨネーズを作る道具、というものを売りにきたのを覚えています。ものがなかった時代、米を精米するのに、玄米を入れたビンの中に棒を突っ込んで剥奪させる動作。テレビのドラマなどで観たことはありませんか? アレに似ています。ビンの中に油やら卵の黄身やら塩、酢などを入れ、栓のついた棒を上下させるとスクリューのように中の棒が回転運動して攪拌されるのです。でも買わなかったところをみると、それほど便利ではなかったようです。
  • 母(先代園長)は、お稽古でサラダのドレッシングにマヨネーズソースの作り方を教えていました。泡立て器を使って大汗をかきながらかき混ぜます。昭和31年登場したミキサーはあっという間にこの作業をこなし、"重労働"から解放してくれました。2年ほどすると、チューブ入りのマヨネーズがお目見えしました。つぎの年、母たち全国の料理学校の経営者が食品10社の工場見学した中にマヨネーズがあり、卵を割られるところからチューブに入って製品化されるまでのオートメーション(完全自動)を目の当たりにし、帰宅後興奮した面持ちで語ってくれました。(「塩ひとつまみ」の『味わう人生』ーその6ーに詳しい)
  • 今では何の苦労もなしに、おいしいマヨネーズが手に入ります。でも、「今週のレシピ」でもお分かりのように、私はお稽古の中で母の時代同様、今もってマヨネーズソースを作らせています。昔を追体験するためではありません。マヨネーズの油の量を知って欲しいからです。実際に作ってみて、どれほどたくさん使うことか…ウッソー!?と、みなさん絶句するほど驚きます。80%が油なのですから。本来は卵黄だけ使いますが、全卵を使ってカロリーを抑えてみても油の割合は7割以上です。数字だけ示しても、マヨネーズの魔力に打ち勝つのはむずかしいものがあります。そこで油の量を自分で計り、他の調味料と混ぜ合わせる一連の"作業"を身をもって体験しておくと、市販のマヨネーズのおいしさを楽しんでいる最中でも、"マヨラーになるゾ"、と心にブレーキがかかって、使う量を抑制してくれるというわけです。
  • 【追記】
    子供のころ、我が家は母方の祖父と同居していました。明治23年生まれでしたから、マヨネーズは苦手。昭和30年代はまだまだ栄養不足でした(特にタンパク質、脂肪分など)。母は家族みんなが同じ物をいっしょの食卓で食べることを心がけていましたから、祖父にもマヨネーズをと考えました。当たり胡麻とあわせることを思いつき、最初は胡麻にちょっとマヨネーズを入れるところから始め、それが食べられたら、少しずつマヨネーズを増やしていきました。この繰り返しで、祖父はマヨネーズだけでも食べられるようになりました。このときのソースを、みんなが幸福になれる「ふく酢」と名付け、現在も2年目のお稽古のメニューで、実際に貝類(青柳)の酢の物のタレに使っています。
<これまでの塩ひとつまみ>

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