今 月 の お 菓 子

●アップルパイ

アップルパイ [材料]  ―直径20cmパイ皿1枚分―

◎生地
  薄力粉200g
  バター100g
  冷水大さじ4
  砂糖大さじ1
◎中身
  リンゴ(紅玉=こうぎょく)2〜3個
  砂糖100g
  シナモン
◎仕上げ
  卵1個

[作り方]

◎生地

  1. 薄力粉を、大きめのボールにふるい、バターを細かく刻み込む。
  2. 砂糖を混ぜ、冷水でひとまとめにする。
  3. 冷蔵庫で2時間〜半日ねかす。
◎中身
  1. リンゴは6〜8等分にし、芯(しん)をとり、皮をむき、3mm厚さの銀杏(いちょう)切りにし、塩水をくぐらせる。(1)
  2. 鍋にリンゴを入れ、砂糖を加えて、煮る。(2)
  3. 皿に広げて熱を抜き、好みでシナモンをふる。(3)

    (1) (2) (3)

◎成形
  1. 生地を2等分にし、パイ皿より大きく、3mm厚さに2枚のばす。
  2. パイ皿に1枚生地をのせて、まわりを切り落とし、フォークで空気穴をあける。
  3. 煮て、冷ましたリンゴを入れる。
  4. もう1枚の生地に、包丁で切って空気抜けを作る。
  5. パイ皿の生地のふちに卵をぬり、4の生地をのせ、まわりを切り落とす。
  6. 2と5で切り落とした生地を、1cm幅のひも状に切る。
  7. 5のふちに卵をぬり、6のひもをひとまわりのせて、パイばさみでおさえてから、模様を作る。
  8. 全体に卵をぬる。
  9. 残っている生地で飾り、飾りの部分にも卵をぬる。
◎焼き上げ
  • 200℃くらいのオーブンで15分焼き、180℃に温度を下げて20〜25分さらに焼き、パイ皿からはずして荒熱をとる。
◎食べ方
  • すこし温かさが残っているところを、食べる。

ポイントはここ

◎生地
  • 薄力粉は、直径30cmくらいのボールにふるいます。
  • バターは冷蔵庫で冷やし、硬い状態で5mm厚さに切り(1)、つぎに粉をつけながら、5mm角の棒状に切ります(2)。さらに、5mm角に切ります(3)。バターは手早く細かく刻むことが大切です。
  • さらに、スケッパーで粉の中のバターを刻み、粉が黄色になるくらいまで刻みます(4)。さいごに、両手で軽くほぐすようにしてください(5)。

    (1) (2) (3) (4) (5)

  • 砂糖を加えて粉の中に混ぜ(1)、中央にくぼみを作り、冷水を加えます。箸(はし)で、粉の壁をくずしながら粉と水を混ぜます(2)。スケッパーで生地を半分に分けて、重ねておさえ、また半分に分けて重ねることをくりかえし、しっとりした状態にします(3)(4)(5)。ラップに包んで、冷蔵庫で2時間〜半日ねかします。

    (1) (2) (3) (4) (5)

◎中身
  • リンゴは、酸味の強い「紅玉(こうぎょく)」がいちばん適しています。「つがる」も、酸味としてすこしレモン汁を加えるとおいしくできます。
  • 鍋は、ステンレスかホーローがよいでしょう。
  • リンゴは薄い塩水(水2カップに塩小さじ1弱)につけ、ザルにあけ、まわりに水がついたままで鍋に入れ、砂糖をかけて煮ます。リンゴのまわりについた水と、リンゴ自身の水で充分煮えます。
  • シナモンは、好みでふりかけてください。
◎成形
    生地を2つに分けて円形にする
  • 生地を2等分し、2つとも直径7〜8cmの円盤状にします。3mm厚さの円形にのばしたいので、初めから円形にしておきます。
  • 薄く小麦粉を調理台にふり(打ち粉=うちこ)、麺棒(めんぼう)ですこしずつ広げるようにし、パイ皿より大きく、3mm厚さにのばします(1)。
  • 生地に空気穴が必要です。道具を持っている場合は、パイ皿にのせる前にあけてください。ない場合は、のせてからフォークであけます(2)。
  • パイ皿からはみ出している生地は、スケッパーか包丁で切り落とします。切り落とした分は、そのままとっておきます(3)。
  • 煮て、冷ましたリンゴを、パイ生地の上に平らにのせます(4)。

    (1) (2) (3) (4)

  • もう1枚おなじようにのばし、2つ折りにし、中央に4〜5本幅2cm長さ5cmの切れ目を入れ、空気抜けにします(1)。
  • 生地を重ねるときは、かならず「ノリ」にするため卵をぬってください(2)。
  • 空気穴をあけた生地をリンゴの上にのせ、空気穴が均等になるように調節します(3)。
  • 切り落とした分を1cm幅のひも状に切り、ふちに卵ではりつけます(4)(5)。

    (1) (2) (3) (4) (5)

  • パイ皿にのせた生地を、上からかぶせた生地、ひもの3枚をパイばさみでしっかりおさえます(1)。ひもの部分には、さらに模様を作ります(2)。
  • 残りの生地で葉、茎、花などを作って飾ります(3)。

    (1) (2) (3)

  • 卵は、黄身と白身をよく混ぜてから使います。刷毛(はけ)に卵をつけたら、一度卵を取り除きます。その刷毛で、生地にぬります。濃い色にしたいときは、ぬった卵が乾いたらおなじように刷毛でまたぬります。
    卵がいっぱいついている刷毛でぬりますと、卵液が生地の上にたまっているようになり、仕上がりがムラになります。
◎焼き上げ
  • まず、190℃くらいで10分くらい焼きます。生地の中のバターが溶けて小麦粉に吸われ、細かい穴が生地にあきます。これがパイのサクサク感に通じます。最初は「高温で」が、大切です。
◎食べ方
  • 完全に冷えないうちに食べましょう。いつごろ食べるかを考えて、時間を計算してください。
ちょっと一言
  • 洋菓子店にある「アップルパイ」は、折りパイ生地で作られている場合がほとんどです。最近は、折りパイ用の冷凍の生地を売っていますが、まずは「練りパイ生地」で挑戦してみませんか。
    これは、母が弟と私のために、子どものころからよく作ってくれたものです。リンゴの季節には、ぜひ焼き立てのパイのおいしさを味わってください。


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