今 週 の レ シ ピ

・アドバンスクラス(5月第2週)のメニューより

●ハワイアンスカラップ    149kcal.  塩分0.8g

ハワイアンスカラップ [材料]  -6人分-

・帆立貝(ほたてがい)大6個
  塩/胡椒(こしょう)少々
・パイナップル輪切り2枚
・ベーコン6枚
◎焼き用油
  サラダ油大さじ1
  バター大さじ1
・パセリ

[作り方]

  1. 帆立貝の貝柱は、厚みを二つに途中まで切り、塩・胡椒をする。
  2. パイナップルは、1枚を3等分にする。
  3. 1の切れ目にパイナップルをはさみ、ベーコンで巻き、爪楊枝(つまようじ)でとめる。
  4. サラダ油とバターで3を焼く。
  5. 爪楊枝を抜いて皿に盛り、パセリを添える。
ポイントはここ
ちょっと一言
  • 帆立貝のかわりにニジマス、ヤマメはいかがですか。
    三枚おろしにし、パイナップルを巻き、さらに十文字になるようにべーコンで巻いて爪楊枝でとめ、サラダ油とバターで焼きます。この場合は、くし型のレモンを添えます。たっぷりレモン汁をかけて食べてみてください。
  • 「ハワイアン」は「ハワイの」とか「ハワイ風の」という意味で、パイナップルを使った料理が多いです。名称にこだわらないのなら、パイナップルのかわりに、キーウィ、パパイア、黄桃缶などをはさんでみてください。
≪組み合わせメニュー≫
    ◎コンソメジュリエンヌ
    ◎鶏肉の夏野菜煮込み
    ◎フルーツサラダ
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■なぞの飲み物 

“冷めたピザ”は、ご存知小渕恵三元首相が、アメリカのマスコミから揶揄されたときのことばである。新しく選出された日本の首相は新鮮味に欠け、たいして期待もできないという文字通り“冷めた見方”で、流行語にもなった。ご当人は、「冷めたピザだって、温めればおいしよ」と言い返したとされる。その通り、大方の予想を裏切ってなかなかの政治手腕をみせ、いくぶん熱をもってきたかにみえたが、残念ながら道半ばで病没した。

ピザは本来、釜だしの熱々がうまいのであって、時間がたって冷たくなったものに誰が手を出すだろうか。小渕さんだってそれを承知で、焼き立てにはかなわないまでも、温めなおせば、あるていど風味は戻りますよと言いたかったのだろう。辛抱の人・待ちの政治家・小渕さんらしく、やんわりと反論したのだった。この人なら、味噌汁でもお茶でも、ためらわずそうするにちがいない。

昨今、さすがに味噌汁は見当たらないが、この冷めたお茶が大流行りである。自販機で冷やされた缶入り、ボトル入りの中国茶、日本茶がものすごい勢いで売れている。個人の嗜好をとやかく言うのもおかしいが、私は金をだしてまで飲む気には到底なれない。温かいなら付き合いでひとくちふたくち断らないでもないが、冷めたお茶はもらっても口にしたくない。

「冷めた」のではなく、最初から冷たくして作ってあるとメーカーは言いたいところだろう。茶道でも冷茶の作法があるらしいから、冷たいお茶を全否定するつもりはない。が、それにしても、これほど広範囲に多くの日本人に"愛飲"されているのがどうにも不思議でたまらない。

茶は、「香り」が命と思うからである。葉であれ粉であれ、高温の湯を注ぐことで発せられる強力なにおいは、嗅覚を通じて時に精神を鎮静し、時に刺激して昂揚させる。しかも効果のほどは、回数と時間で著しく限定される。"二番煎じ"では使い古しとなり、"芳香期限"は分刻みのものだ。古来より茶から得てきたそうした繊細さと奥深さが、あの缶入り・ペットボトル入りの冷たいお茶の、いったいどこに詰まっているというのだろう。

ひとつ、知りたいことがある。自販機の缶入りのお茶というのは、おなじ製品がホットにもなり、アイスにもなる"温冷同一"なのか、あるいはホット用・アイス用別個の製品なのか。ご存知の方はおしえてください。

よくテレビのニュースで、政治家の会合や有識者の会議などのテーブルに、缶入りないしはペットボトル入りのお茶が置かれているのを見受ける。長い時間置かれているとしたら、ホットであれアイスであれ、どちらにしろ「冷めたお茶」だ。気配りのカケラも感じられない。

ああしたお手軽さ安易さを見るにつけ、実際はそうではないだろうが、メンバーの品位や良識はおろか、会議そのものの重要性を自ら貶めているとの印象を与える。頃合いを見計らって、疲れを癒すような淹れたてのお茶が、絶妙のタイミングで振る舞われる「もてなしの心」はもはや望むべくもない。公(おおやけ)の場でそうなのだから、シモジモ町内の集まりでも似たようなことになっていて道理である。

効用は他のところにあるのだろう。温かいお茶の放つふくいくとした香りからは程遠い、あまりに異質な冷たい味と感触に思わず悪寒が走る。そう、冷却効果だけは十二分に果たしている。

お茶と考えるからいけない。「茶」とあっても、まったく別の飲み物と了解すればよろしい。最近は、なんと表現したらいいかわからないケッタイな味の飲み物がやたら出回っている。「茶」も、そのひとつであると。

ネーミングやロゴ、それに香り付けでちょっとずつ変えてはいるが、当方には"自然の香り"ならぬ"人工的な臭み"だけが鼻につく、得体の知れないなぞの飲み物だ。サイダーやコーラなんかが、「昔ながらの伝統の味」に思えてくるから妙なものである。 (小笠原)


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