今 週 の レ シ ピ

きのこの季節がやってきます。

●なめこ汁

なめこ汁 [材料]  -6人分-

・なめこ小1袋
・豆腐1/2丁(200g)
・三つ葉のみじん切り大さじ1
◎A
  鰹節(かつおぶし)削り節20g
  味噌(みそ)70g
・水5カップ

[作り方]

  1. 豆腐は1cm角に切り、水気を切る。
  2. 鍋に鰹節削り節と味噌を入れて混ぜ合わせ、水を加えて火にかける。
  3. 味噌が溶け、汁が温まったら、裏ごし(またはザル)を通し、鍋に戻して火にかける。
  4. 沸騰直前になめこと豆腐を入れ、豆腐が浮いてきたら、火を止める。
  5. 椀に汁を盛り、三つ葉のみじん切りを散らす。
ポイントはここ
  • 豆腐は1cm角に切り、ザルに入れておきます。切り口から余分な水が出てきます。15分位置いてみてください。豆腐がさっぱりするでしょう。
  • もし、鰹節を削る道具を持っていない場合は、削って袋に入っているものを使ってください。少し、厚めのものを求め、少しくだいてから味噌と混ぜてみてください。おいしく仕上がると思います。
  • 味噌、削り節、水が溶け合って温まったら、裏ごしで削り節をこしとります。もし、ない場合は、ザルで充分です。布巾は目が細かすぎて、この場合はむいていません。
  • 沸騰直前の汁になめこと豆腐を入れます。豆腐は一度沈みますが、温まると浮いてきます。火を止めて、そこを椀に盛ってください。

    水を加えて混ぜる ザルでこす なめこと豆腐を加える

ちょっと一言
  • 「味噌汁」は家庭では煮干(にぼし)の出汁(だし)、または二番出汁をとり、その出汁で味噌を溶いて作ります。「なめこ汁」もその方法で作ることができます。
    ここに載せた方法は、大量に作る方法です。出汁をとることと味噌を溶くことを同時に行なうことで、均一な味の味噌汁を手早く作ることができます。 椀になめこ、豆腐の汁をそそぐ。"
  • 大量の場合はなめこを椀に入れておきます。その上に、豆腐の汁を注いでいきます。なめこが均等に入っている「なめこ汁」が仕上がります。大勢の観光客に一度に「なめこ汁」を給仕するような場合、使われる方法と聞いたことがあります。
【野口料理学園】

塩 ひ と つ ま み

■快感

土日、恒例の町内の夏祭りが行なわれました。今年も一番人気は、「焼きそば」でした。麺とキャベツとタレを混ぜ合わせ、裸電球の下、汗だくになってジュージュー焼き上げます。キャベツの値段が去年よりさらに安くなって、たっぷり入れることができました。近所の八百屋さんから仕入れる新鮮でみごとな玉のキャベツです。1個148円でした。

山梨県では、富士山に近い鳴沢村(なるさわむら)が知られ、そこでとれる高原キャベツをのせた「吉田のうどん」(富士吉田市)がまた有名です。ところが今、鳴沢をはじめ全国のキャベツの主要産地では、豊作による価格低迷で大量廃棄が続いています。北海道、青森、岩手、山梨、静岡、長野、熊本の全国七道県の全農などが、今月25日から月末にかけて、12,290トンを廃棄する計画のようです。

鳴沢村も今月に入って二度目の実施です。最初は8月17〜20日にわたって行なわれて約150トンを廃棄、今度も100トン前後が見込まれているようです。同村では去年も約150トンを廃棄しており、2年続けての廃棄処分です。

廃棄した農家には、1キロ当たり32円の交付金が支払われるとはいえ、手塩にかけたキャベツを収穫直前になって自分たちの手で始末するというのは、なんともいえない気分でしょう。価格調整、需給バランスのためとわかっていても、やり切れなさは残ります。消費者もまた、大量にしかも安く手に入るところを妨害されて、割り切れない思いです。

最大の原因は気候です。低温、少雨、多照といった春先の天候異変が、平地のキャベツ産地の出荷ピークを遅らせたところへ、高原地帯の収穫時期が重なって供給過多を引き起こしました。平年であれば、出荷時期がかち合うことなくちゃんと棲みわけはできていたのです。

これに、消費者のキャベツ離れが拍車をかけているといいます。その傾向はたしかにあって、教室の生徒さんをみていても、みなさんせん切りは苦手のようでなかなか上手にできません。たとえばトンカツにつき物のキャベツのせん切りも、面倒くさがって、簡単にレタスをちぎってのせて間に合わせるといった調子です。というより、トンカツを揚げること自体、油で汚れるなどの理由であまりしないのだとか。出来合いを買ってくるか、外へ食べに行くのが当たり前の風潮となってしまいました。

せん切りほど、包丁を使う醍醐味を味わえる作業はあまりありません。キャベツはもちろん、ネギや大根、ニンジン、キュウリ、ゴボウなどをザクザクシャキシャキ、リズミカルで小気味よい音をたてながら切っていくと、かたわらにそれぞれ独特の香りとともに「成果」が積みあがっていきます。“ああ、料理している”“私の腕も満更でもない”など悦に入りながら、心から料理をたのしめる瞬間です。

的外れを承知でいってしまうと、パソコンをブラインドタッチで早撃ち入力できる「心地よさ」に似ていないでしょうか。私など、テンキーを目にもとまらぬ早業で打ち込んでいくさまは、まさにキョウイです。あれと同じような「快感」を得られるだけでも、せん切りをマスターする価値は十分ある(!?)と思うのですが…。

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