今週のレシピ

・ブライダルクラス(9月第2週)のメニューより

● カレーライス ● 512kcal. 塩分2.6g

カレーライスの写真 [材料] -6人分-

・豚肉(こま切れ)200g
  塩小さじ1/2
  胡椒少々
・玉葱2個(400〜450g)
・ジャガイモ中2個(200〜250g)
・人参1本(100g)
・ニンニク1片(10g)
・生姜(しょうが)1片(5g)
・サラダ油(炒め用)大さじ2
・水(スープの素1個)5カップ
・リンゴ中1/4個
◎カレーのルー
  バター大さじ3(40g)
  小麦粉大さじ9(70g)
  塩小さじ2
  ソース大さじ1
  醤油大さじ1
  カレー粉大さじ1〜1 1/2
・ライス6人前(1人200g)

  [作り方]

  1. 豚肉…塩・胡椒をしてから、小麦粉(大さじ1:ルーからの分)をまぶしておく。
    玉葱…みじん切り。
    ジャガイモ・人参…銀杏(いちょう)切り。
    ニンニク・生姜…みじん切り。
  2. 鍋に油を熱し、玉葱・ニンニク・生姜を加えて、茶色になるまでよく炒める。
  3. 2に豚肉を加え、鍋底に薄く茶色の膜が張るまでさらに炒める。
  4. 3にジャガイモ・人参・水(スープの素1個)を加えて、野菜が柔らかくなるまで煮る。
  5. フライパンにバターをとかし、小麦粉が薄い茶色になるまでよく炒め、塩・ソース・醤油を加えてさらに炒め、均一になったら火を止めて、カレー粉を加える。
  6. 5のルーを4の煮汁でのばして鍋にもどし、皮付きのまますりおろしたリンゴを加え、弱火で煮込む。
  7. 皿にライスを盛り、カレーを添える。

ポイントはここ


私のカレーライス「ルー」の作り方

  1. 直径24aのフライパンにバターを入れ、火にかけてとかします。
  2. 完全にとけたら弱火にして、小麦粉を一度に加え、バターをよく混ぜてから、常に木杓子を動かして茶色になるまで炒めていきます(くれぐれも手を休めず、均一に茶色になるように頑張ってください)。
  3. 塩・ソース・醤油を加えて均一になり、サラサラになるまでさらにゆっくりと炒めます。
  4. 最後に火を止めて、カレー粉を加え、混ぜ合わせます。

    均一の茶色に 最後にカレー粉 煮汁を加え一塊に


ちょっと一言
  • 数年前のカレーライスの授業の折、あるグループが玉葱を炒めていてちょっと油断、焦げる寸前くらいになってしまいました。でもやり直す時間がないので、そのまま仕上げました。ところが、うっすら上品に玉葱を炒めたグループより、この焦げる寸前グループの方がおいしいではありませんか! そこで次の日の授業では、作り方の説明の前に、まずみんなで玉葱のみじん切りをして炒めはじめました。弱火にのせておき、作り方の講義の間中ときどきかき混ぜ、濃い茶色に玉葱を炒めました。それ以来、当学園のカレーの授業は、生徒さんが全員そろうのを待たず、到着順に玉葱のみじん切りをするのが定着しています。
    みなさんも弱火にかけて、ときどきかき混ぜれば大丈夫ですから、他の家事をしながらでも「玉葱炒め」に挑戦してみてください。
  • 現在、カレーの「ルー」を、バターと小麦粉で作っている人はどのくらいいるかな、と思うことがあります。
    限りなくゼロに近い?? 私は、たった一人になっても「ルー」は自分で作ろうと思います。もう20年以上前でしょうか、カレーを習って家で作ったところ、「きょうのカレーはおいしい。ルーを変えたの? それなら、次からこの会社のを買っておいで」とお父さんに言われたという生徒さんがいました。そういう人が、今もそしてこれからもいると信じて…

≪組み合わせメニュー≫
  ◎イカと野菜のマリネ
  ◎コーヒーとミルクのマーブルゼリー

【野口料理学園】

塩ひとつまみ

■片付けはいいから

  • 夏休みを利用しての、特別出張講習がありました。小中学生対象のジュニアクラスです。ある団体が募集をかけてあつまったのは15人ほど、圧倒的に女の子です。講師の私とはもちろん、子供同士もほとんど初対面です。こういう形はやりにくいものです。子供の場合、調理の技術や経験が足りないところへもってきて、料理講習会というチャンスも非常に少ない。しかも親子教室ではないので、リードしてくれる大人は、こちらの助手さんのほかにはいません。子供特有の引っ込み思案と、知らないもの同士の警戒心、不安が垣間見えて、子供たちからの自発的な行動はあまり期待できません。当校常設のジュニアクラスでは、顔見知りで気心もしれていますから、元気がよすぎて統制をとるのに苦労するほどなのですが。
  • こうした状況で一番の教えどころは、料理は作って食べるだけではないということです。調理しながら、使った鍋・包丁や道具類を洗って拭いてちゃんと元の場所にもどすとか、汚れたテーブルの上を片付けるとか、さらには食べたあとの洗い物などといった、いわば"雑用"の必要性です。それらは同時進行かつ共同作業でおこなっていきます。すべて料理のなかに含まれる行為だから雑用などではないのですが、子供たちには不満ありありです。そのつど指示をあたえても、なかなかスムーズには動いてくれません。いかに家でやっていないか、がわかります。
    雰囲気に慣れたころ、一人が言いました。「うちでは、片付けはいいから勉強しなさいってお母さんが言うよ」。「わたしのとこも」「うちでも」とつぎつぎ声がかかります。言うところのお母さん達の「お勉強」とは、試験用、受験のためのものでしょうが、子供の将来にとって、学校の勉強ばかりがお勉強ではありません。料理を作るうえで、雑用を組み入れた「だんどり」をたてることは、すべからくものごとを始めるにあたって、あるいは進めていく中で、複合的な思考力や総合的な判断力を養うのに充分な訓練となるはずです。だんどりとは、無駄なくスピーディーに運ぶための計画性のことです。このうえなく生活に役に立つ知恵といっていいでしょう。勉強にならないはずはありません。
    雑用の大切さは言うまでもなく、自分の食べたものは自分で洗う「責任」ということもそこで覚えます。おいしいものを作って人に喜んでもらう、思いやりも理解するでしょう。たかが料理、たかが片付けではありません。

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