今 週 の レ シ ピ

・ベーシッククラス(8月第4週)のメニューより

●ポークカツレツ    477kcal.  塩分1.3g

ポークカツレツ [材料]  -6人分-

・豚背ロース1枚80g6枚
  塩小さじ1
  胡椒(こしょう)少々
・小麦粉/卵/パン粉
・サラダ油(焼き油)
◎ソース
  レモンバター大さじ3
  レモンの輪切り6枚
◎付け合わせ
  マッシュポテト
  グリンピースのソテー

[作り方]

  1. 豚背ロースは筋切りをし、肉たたきでたたき、形をととのえて、塩・胡椒で下味をつける。
  2. 1の肉に小麦粉、卵、パン粉の順につける。
  3. フライパンにサラダ油を熱し、肉に完全に火が通るように焼く。
  4. 肉皿に盛り付け、レモンバターをのせたレモンの輪切りをのせ、マッシュポテトとグリンピースのソテーを付け合わせる。

ポイントはここ

  • 豚肉の1枚の切り身をみると、肉の色は全体がおなじではなく、わずかですが色の違いがあり、それは肉の性質が違うのです。その境目には、白い筋があります。それを、筋に直角に包丁を入れて切ります。これで肉に火が通った時、肉がねじれてしまうことがなくなります。
  • 筋切りをしたら、肉たたきでたたきます。肉たたきがない場合は、空ビンでもできます。これは肉をやわらかくして食べやすくするためです。しっかりたたいてください。そのあと形をととのえます。

    筋切りをする 肉たたきでたたく

  • 下味の塩は、肉の重さの1%。6枚で500g位あったら5gです。小さじ1を量ると、大体5gです。
    下味は、お盆か大きな皿を使ってつけます。固くしぼった布巾で、お盆か皿をふきます。細かい水滴がつきます。その上に分量の塩の半分を、乾いた手で30〜40aの高さからふります。細かい水滴に塩がついて動きません。胡椒も挽(ひ)いてください。その上に、準備した肉をおきます。残りの塩を全体にふり、胡椒を挽きます。こうして、10〜15分おいてください。
  • 小麦粉は、万遍(まんべん)なくうっすらとつけます。余分な粉は、よく落としてください。充分割りほぐした卵の中をくぐらせ、全体に卵がついているのを確認してからパン粉の中に入れます。たっぷりのパン粉の中で、押さえるようにしっかりつけます。10〜15分、乾いたお盆かまな板の上におきます。パン粉を落ち着かせてください。

    下味をつける パン粉をつけて休ませる

    油焼き

  • フライパンに、サラダ油を少し多目に熱します。パン粉のついた肉の厚みの、半分位までの油が必要です。油が少ないと焦(こ)げやすいです。油の中に肉が入ってしまうのでは、揚げることになってしまいます。
  • 中火で、肉の上面のふちから少し火が入ってきたら返してください。おいしそうな茶色になっています。反対側は弱火で焼き、肉に弾力が出てきたら焼き上がりです。

    ◎レモンバターの作り方
    有塩バターをボールでクリーム状にし、レモン汁をしぼり入れます。好みで、パセリのみじん切りを加えてください。ラップにのせて、直径3a位の棒状に形をととのえ、氷水の中に入れ、固めます。固まったら5〜6_厚さの輪切りにします。

    ラップでくるむ 氷水につける

  • レモンの輪切りにレモンバターをのせ、焼き上がった肉にのせます。

    ◎マッシュポテトの作り方
      [材料]
    ・ポテトの粉1/2カップ
    ◎A
      塩小さじ1/2
      胡椒少々
      バター大さじ1/2
      牛乳1/4カップ
    ・熱湯1/2カップ

      [作り方]
    マッシュポテト ボールにポテトの粉とAを入れ、最後に熱湯を加えて木杓子で軽く混ぜ、ふたをして5分位蒸(む)らします。もう一度混ぜて、仕上がりです。
    星型の口金をつけた絞り出し袋にマッシュポテトを入れて、肉皿にしぼり出します。
    ほかに、ディッシャーで丸く出したり、スプーンで盛り付けたり、いろいろ工夫してみてください。

  • グリンピースは、フライパンにサラダ油を熱してソテーし、塩・胡椒で味付けして肉皿に盛ります。

ちょっと一言

  • 一つの料理を仕上げる場合、手順が大切です。この「ポークカツレツ」は、次のように調理してください。
    肉の準備(パン粉までつける)をして、10〜15分おきます。その間にマッシュポテトを作り、肉皿にしぼり出します。フライパンでグリンピースをソテーし、肉皿に盛ります。そのあと、肉をサラダ油で焼きます。こうしますと、フライパンは肉を焼き終わったときに油をふきとり、1回だけさっと水洗いをし、乾かせば片付け完了です。

≪組み合わせメニュー≫
    ◎野菜のオードブル
    ◎グリーンサラダ
    ◎ピーチメルバ
【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■だだちゃ豆 
  • 山形県鶴岡市の親しい友人から、今年も送られてきました。10年前、はじめてその豆をもらったときのことをよく憶えています。ふつうの枝豆とくらべて、姿かたちが貧弱です。色もくすみ、見栄えがしません。送ってくれるからには、豆がさやからはちきれんばかりにふくらんで、つやつやした濃緑色を想像しますよね。「え〜、これをわざわざクール便で?」ショージキ、笑っちゃいました。外見で判断してはいけないのですが。
  • 名前もケッサクだったからです。"だだちゃ"って? ダサいことかな。あるいは、おいしすぎてもっとちょうだいとダダをこねることかしら、そうだとしたら期待できるけど…などと勝手なことを思いながら、茹でてみました。ところがこれが、おいしいんです。あーっ、と思わず声をあげました。口の中に広がった甘味が、素朴で草や土の香がたっぷりのなつかしい味、忘れていた味がするのです。いわゆる、"うま味"があるのです。おいしいトウモロコシの味にも似ています。かめばかむほど、食べれば食べるほどさらに欲しくなっていきます。ビールなしでもどんどんいけるのです(最近、ビールのテレビコマーシャルにこれが登場し、すっかり有名になりました)。それまで、枝豆って種類があるのかしらと思っていましたから、だだちゃ豆のおいしさには軽いショックを受けました。
    送ってくれる5キロという量から推して、枝や葉っぱをつけた本来のガサ(風袋)は相当の大きさになるでしょう。枝付きのまま売られているのは見かけなくなりました。教室の若い生徒さんでは、枝豆が畑にどう成っているか見たことがないのがあたりまえです。ましてや枝豆が完全に実って、豆腐や納豆のもとの大豆になると知っている人は珍しいくらいです。
  • 折も折、「枝豆の茹で方」のラジオ出演(電話インタビュー)がありました。冷凍物が多く、茹でることをしなくなっていくのは成り行きでいたしかたありません。飲み屋さんの"お通し"も、冷凍物がほとんどでしょう。茹で方を教えてくれる人も、だんだん少なくなっているようですが、質問があるということは、甲府近辺でも旬のものが出回り、あの茹で立てのアツアツのおいしさを求めている人がいるということです。
    「沸騰したお湯で15分は茹でて欲しい。そこから先はお好みで。私はさらに5分延長して、20分を目安にしています。」そう回答しました。
    【付記】
    白山だだちゃ豆の由来=昔、庄内藩の殿様に自慢の枝豆を献上したところ、あまりのおいしさに「この豆はどこのだだちゃ(だだちゃとは、その家の主人のこと)が作ったのか」と聞いたそうです。それからその豆は、だだちゃ豆と名付けられました。(梱包に貼られたステッカーより)
<これまでの塩ひとつまみ>


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