| 塩 ひ と つ ま み |
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こればっかりは●9月3日、中国が日本に勝利した80年の式典会場に、習近平さんとプーチンさんが同席、不老不死について話し合ったそうです。なるほど、と思いました。長期にわたる独裁国家の頂点に立つ二人は、それぞれ終身国家主席、終身大統領と言ってもおかしくない絶対的な存在です。全権を掌握する全知全能に近い人間にとって、唯一不可能といえば、この「不老不死」でしょう。
不老不死と言えば、秦の始皇帝を連想します。たとえ絶大な権力を有した絶対者といえどもどうにもならないことがある。そこから、現代の皇帝とも呼ぶべき中ロの独裁者同士が長寿談義を交わしたとしても、至極「当たり前」という気がします。
古来より、人は老いる・死ぬものと分かっていても、不老不死の秘薬を探すことをやめないで来ました。今は、そんな雲をつかむような非科学的な話はしません。
プーチン大統領が「臓器移植によって不老不死は実現できる」と言ったのに対して、「今世紀中に人類は150歳まで生きられるようになるかもしれない」、習近平主席はそう応じたそうです。じつに科学的で具体的、そして72歳の両人にとって現実的で切実な課題なのだと思わされます。最高権力者といっても、病気やケガで政務をこなすことができなくなれば身を引くのが普通ですが、歴史をひもとくと、独裁者は体力気力が衰えても、それを押し通すかあるいは隠し通し、死ぬまで政権を渡すことはしません。あらゆる手を尽くして不老不死(命と政権を長らえる)を求めようとするのがわかります。独裁者たるゆえんです。
日本では、徳川時代の樹立者にして最高権力者だった家康は75歳まで生きました。素人の単純計算で、「人生50年」当時のプラス25歳を、今の男性の平均寿命81歳に足すと、優に100歳を超えます。あの時代なら間違いなく不老不死に思われたことでしょう。
しかも家康は、大御所として亡くなるまで実質的に最高権力者だったとはいえ、途中で将軍職を譲っており、通例とは外れて、終身最高職の地位に留まりませんでした。興味深いです。深謀遠慮の家康のこと、徳川の継続を第一に、名を棄てて実を取ったのかもしれません。
●こうしたことに関心を寄せるのも、私が「終活」の年代であるからに他なりません。残念ながら、同年代ですでに鬼籍に入った人が何人かいます。また現在、病に伏している人や、車椅子生活を強いられている人もいることと思います。
私は今のところですが、これといった病気はありません。健康維持のためにしていることは特別なく、運動と言えば、買い物に自転車をこぐくらいで、散歩もしません。さいわい目・耳は正常、足腰も立てば、サプリも摂らずで、良人からは「特異体質だ」と揶揄されています。しかしこの先は保証の限りではありません。
長生きはするに越したことはありません。私も憧れます。不老不死は無理として、「不老長寿」は可能です。プーチンさん習さんの言うように臓器移植して150歳まで行けるかもしれません。IPS細胞などの再生医療も進んでいくつもの難病が想定以上の速さで克服されていくでしょうから、夢ではないと思います。でも、ただ息をしている生命維持だけでは意味はありません。生きていること、生活していることが自分自身で実感できてこその長命です。
願わくば、認知器官が正常に働いてくれている間に長寿を謳歌し、生を全うしたいものです。でも、皇帝でさえどうにもならないものを、下々(しもじも)の人間には土台無理。こればっかりは流れに、成り行きに身を任せる、もとい、ドウニデモシテチョウダイ! の心境です。
【野口料理学園】
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