今週のレシピ

・ブライダルクラス(9月第3週)のメニューより

● 酢豚 ●   182kcal. 塩分1.8g

酢豚の写真 [材料] -6人分-

・豚もも肉200g
<下味付け用 >
  醤油小さじ2
  酒小さじ2
  砂糖小さじ1
 片栗粉
 揚げ油
・日本葱細目のもの2本
・人参80g
・筍(たけのこ)80g
・干し椎茸3枚
・グリンピース大さじ2
・炒め油大さじ2
◎A
  中華出汁(ちゅうかだし)1.5カップ
  醤油大さじ3
  砂糖大さじ3
◎B
  酢大さじ3
  片栗粉大さじ2

  [作り方]

  1. 豚もも肉…かたまりで買ってきて、2〜3a角に切り、下味付け用調味料に10〜15分漬け込む。汁気をよく切って片栗粉をていねいにまぶし、170〜180℃の油でキツネ色にカリッと揚げる。
    日本葱…3〜4aのぶつ切りにする。
    人参…乱切りにし、やわらかく茹でる。
    筍…乱切りにする。
    干し椎茸…水で充分もどし、大き目のそぎ切りにする。
  2. A、Bをそれぞれ混ぜ合わせておく。
  3. 中華鍋に炒め油(小さじ1程度)を熱し、日本葱を加え、フライ返しでおさえながら焼き色をつける。
  4. 残りの炒め油を加え、人参・筍・椎茸を炒め、Aを加える。
  5. 沸騰したら1の豚肉を加え、手早くBでとろみをつける。
  6. 中華皿に盛り付け、グリンピースを散らす。

ポイントはここ


ちょっと一言
  • 「酢豚」は日本人の好きな中華料理としてあまりにも有名! カレー同様、さまざまな「タレの素」が発売されています。みなさんのなかには、味付けにトマトケチャップを使ったり、材料も玉葱、ピーマン、パイナップルなどを加えたりして、いろいろな味わいを楽しんでいらっしゃるようです。
    ここに掲載したものは、基本的な作り方、シンプルな味わいのものです。しつこい甘酢っぱさではないのがいいと、生徒さんには好評ですが、いかがでしょうか…。

≪組み合わせメニュー≫
  ◎もやしと春雨の酢の物
  ◎肉だんごとほうれん草のスープ

【野口料理学園】

塩ひとつまみ

■食の二極化

  • 新婚ほやほやのカップル。ご主人が、今夜はとんかつが食べたいといって会社へ出かけました。奥さんはとんかつを作ったことがないので、近くのスーパーで買ってきて夕食の食卓に並べました。帰宅したご主人は、皿に盛られたとんかつとキャベツのせん切り(これも売っています)を平らげました。後片付けをすませたところで、おもむろにいいました。「揚げたてが食べたいなあ・・・」
  • 知人から聞いた話なので、若夫婦の生活環境や会話の前後は詳らかではありませんが、想像はつきます。この奥さんは、作ったことがないのは「とんかつ」だけではないでしょう。他は推して知るべし、とんかつを知らないようではレパートリーは知れています。よくぞ一緒になったものだと、その「勇気」に脱帽です。彼女だけでなく、受け入れた彼にたいしても。
    料理を知らなくったって結婚はできます。食は二の次三の次、愛があれば新婚生活は満たされます。外食すればいいし、コンビニなら24時間営業。デパート、スーパーのお惣菜売り場には、迷うほど豊富な種類がならんでいます。冷凍ものやレトルトとおなじように、お惣菜も温めるだけで済んでしまいます。食器もつかわず、したがって洗うことも片付ける必要もありません。なんと合理的でシンプルなライフスタイルでしょう。でもそれがどのくらいか続いたあとに、揚げたてが食べたい、とご主人がポツリッつぶやいたのです。揚げたて・出来立てが、温めただけのとんかつよりおいしいのを知っていたのです。
  • つぎは、実際に私が遭遇した場面です。たまたまお惣菜売り場を通りかかった時でした。カップルの会話が耳に入ってきました。二人で煮物(筑前煮あたりでしょうか)を見ています。男性が「こういうの食べたいなあ」といいました。私は女性の返答として、「じゃ、今度作ってあげる」はムリとしても、「難しいのよ、煮物は」ぐらいかな、と密かに期待しました。まったくの"希望的観測"でした。彼女の口から出たのは「買えばー」。その突き放したようなひとことに、二の句を告げられないでいる男性のこわばった顔を忘れることができません。
  • 現代の「食」は、二極化しているといわれます。食事は自分で作るのを当然とする人たちと、買ったっていいじゃないのとするグループとに。お互いに言い分があります。正誤を問うのは適切ではないでしょう。
    譬えがあたっているかわかりませんが、頂上をめざすとき、ケーブルにのっていくか、登山道をいくかの選択と似ていませんか。ハンドバック片手にハイヒールのままで、あっという間に頂上に達するか、登山靴にリュック姿で、でこぼこの傾斜道を汗をかきかき頂上に立つか。得られるパノラマはおなじです。双方の主張をきいてみましょう。
    「スーッと行けるものを、わざわざ苦労して登るなんて気が知れない。ケーブル代が惜しいのかしら。よほどのケチかお暇な方」。他方は、「あんな楽して頂上に着いて、なんの感動があるというの。自分の足で歩いてこそ達成感を得られるのよ。横着者」とまあ、それぞれの立場を代弁してみました。「ケーブルにのる」を「買う」に、「登山道を歩く」を「自分で作る」に、そして「頂上からの眺め」を「出来上がった料理」と重なってみえませんか? 登山道しかなかった頃は、自分の足で行くより方法がありませんでした。ケーブルが通じてからは、登山者は減る一方です。二極化といっても、数の上からはケーブル派が圧倒的です。易きに流れる、のは時代の趨勢、人間の習性でしょう。
    では、目にうつる風景はおなじなのに、なぜ受ける感覚がちがうのか。出来上がりの料理はおなじなのに、おいしさが違うのはどうしてでしょう。それは頂上の場所の違いでしょう。ケーブルの終点と、登山者でなければ立てないポイント。だから目に入る展望も、味わいも異なります。でも観光客と登山者、おのおのが満足すればそれで構わないのです。もちろん歩いてみたいと思えば歩けばいいし、たまにはケーブルにのるのも悪くはないと思ったらそうすればいい。ただ、どちらが体にいいのか健康的かといえば…言わずもがなです。                
  • 【蛇足デス】
    「買えばー」が、パートナーの顔面にパンチを浴びせる一語とすれば、それ以上に強烈なことばがあります。胸をグサリ突き刺すほどの威力をもっています。あの新婚さんのご主人がつぶやいた「揚げたてが食べたいなあ」にたいして、もし使われていたら、彼はその場で凍りついたでしょう。
    「やればー」がそれ。わたしは料理したくない、食べたいならアンタが作って、といっているのです。実はパートナー、ことに男性は、妻のこのことばに脅えています。新婚であれ、ダイヤモンド婚であれ、いつその鋭い刃先がわが身に突きつけられるか戦々恐々としていることでしょう。当節は、その種の「危機管理能力」も問われる時代です。

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