塩 ひ と つ ま み

■「低価格中品質」 

●「スマホとコンビニがないと生きていけない!」
そんな大げさな!と思うのですが、若い人からしたらウソ偽りのないホンネ、それどころかこの思いは、中高年にまで浸透しているようです。
スマホとコンビニがなくても全然平気、なのが私。前回のスマホ同様(
「お守り」)、利用することは稀です。パソコンを縮小したのがスマホ、スーパーの圧縮版がコンビニとして、日用品の買い物はあらかたスーパーで済ませます。

私の中のコンビニは、「年中無休いつでも開いているけど、ちょっと高めのお店」のイメージです。早朝とか深夜に買い物できるのはありがたく、少しばかり値段は高くても、それは時間外に理由できる便利代が加算されているから。言い換えると、他店舗が閉まっている時間帯に、割高感を気にしない人が利用するお店と認識しています。倹約志向があれば、低いところに水が流れるように、1円でも安いところに向かうはずですから。

●コンビニと言えば、おにぎりです。見たこともない方法でラッピングされて登場したのを憶えています。トリセツに沿って、真ん中・左・右と透明なフィルムを順々に剝いていくと、あららっ、両翼の海苔(のり)が本体のご飯とみごとに合体、その奇抜な演出にほとほと感心しました。変哲もない素朴なご飯の塊が、マジックか何かでまるで別な食べ物に変身、摩訶不思議な感覚でした。

もちろん、ただのパフォーマンスではありません。直前まで海苔の鮮度を保つ工夫です。おにぎりを口に入れるまでのこの儀式が、たまらなく遊び心を誘います。これまでなかった趣向です。中身の具も、伝統的な和風の梅干しや鮭・おかかのほかに、ツナマヨという洋風の取り合わせが新鮮でした。おにぎりを目当てに、コンビニを利用する人が大勢いたと聞きます。私もその一人でした。

コンビニで、もうひとつ驚いたものがあります。普段はコンビニとは無縁ですが、某日、たまたま帰省中だった娘に勧められてコーヒーを飲みました。コーヒー党の母親に試飲させて感想を聞いてみたいと思ったのでしょう。100円というので、それなりのレベルを予想していたところ、これが大外れ。馥郁(ふくいく)とした香りといい、深みのある味といい、本格的なそれでした。思わず唸りました、この値段でこの品質とは!コンビニの見方が少し変わりました。

●価格と品質の概念(安かろう悪かろう)を壊したのは100円ショップでしょう。値段の割には悪くない。というわけで、私も使うことがあります。雑貨・小物類中心で、ホームセンターとかぶる製品が多いのですが、品質で若干劣るものの、何といっても100円均一ですから(今は違いますが)、コスパ抜群。「低価格高品質」まで行かないまでも「低価格中品質」もしくは「低価格良品質」といったところ。しかも離れたところにあるホームセンターと違って、スーパーと隣接していて気軽に立ち寄れる立地の良さも利用する理由です。

ここは買い物が便利というほかに商品が便利、つまりアイデア商品が満載です。面白い商品を"発見”する意外性と、そのアイデアの謎解きを楽しむというエンタメの要素も併せ持っていて、娘などあっという間に時間が過ぎてしまうと言います。

筆記用具やファイル用品など文具はもっぱらここです。けれど、調理器具となると話は別。価格より質、とりわけ耐久性は譲れないので、さすがに欲しいと思う品は見つかりません。なるほどと思わせるアイデア商品もあることはあるものの、よほどの物でない限り購入はしません。代用できるものがあればそれで済ませるのが私の主義。便利だからといって、いちいち買っていたら台所がすぐ満杯になってしまいます。せいぜいシリコンの刷毛(はけ)ぐらいでしょうか。

私を惹きつけるのは、手芸グッズです。以前は木やカネでできたものが多かったのですが、ほとんどプラスチックに取って代わり、とても廉価で、機能的にも遜色なく助かります。糸や毛糸の材料類も上を見ればキリがありませんが、私のめざすところは上等な完成品ではなく、作業工程そのものです。編んでいさえすれば幸せ、完成品もそこそこ使えれば満足というなんとも安上がりな趣味なので、100均はモッテコイのお店なのです。

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【野口料理学園】

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