今 週 の レ シ ピ

・アドバンスクラス(8月第3週)のメニューより

●春巻き   128kcal.  塩分0.7g (1本分)

春巻き [材料]  -10本分-

・春巻きの皮10枚
・豚肉200g
◎A
  塩小さじ1/3
  胡椒(こしょう)少々
・筍(たけのこ)80g
・干し椎茸(しいたけ)3枚
・長葱(ながねぎ)1本
・生姜(しょうが)1かけ
・炒め油大さじ2
◎B
  日本酒大さじ2
  醤油(しょうゆ)大さじ1
  砂糖大さじ1
  塩小さじ1/2
◎接着用
  小麦粉大さじ1
  水大さじ1
・揚げ油

[作り方]

  1. 豚肉は細く切り、A(塩・胡椒【こしょう】)で下味をつける。
  2. 筍(たけのこ)、もどした椎茸(しいたけ)、長葱(ながねぎ)は4a長さのせん切りにする。生姜は細いせん切りにする。
  3. 中華鍋に油を熱し、1をよく炒めたあと、2を加え、さらに炒め、Bで調味する。
  4. 3をよく冷やし、10等分にする。
  5. 春巻きの皮に4の具をのせて包み、小麦粉を水でといたのりで最後をとめる。
  6. 170℃〜180℃位の油で、カリッと揚げる。
ポイントはここ
  • 春巻きの皮は、市販の20a角10枚1袋分です。1枚ずつに、はがします。まず、だいたい真ん中で2つに分け、それをまた2つにし、あと1枚ずつにしていきます。こうすると、皮を破らずに上手に10枚に分けられます。ただし、10枚に分けるのは、中身を冷やしているときにします。あまり早く分けますと、皮のまわりが乾きやすいです。

    真ん中で分ける 1枚ずつにはがす

  • 豚肉は、ももの薄切りを4a長さ1a巾の細切りにし、塩・胡椒をよくもみ込んでください。
  • 筍、椎茸、長葱は、長さ4a巾1a弱のせん切りにします。生姜は、できるだけ細いほうがおいしいでしょう。
  • 中華鍋で、まず中火で豚肉を炒めますが、かならず火を通します。野菜類が入ると、水分で中に火が通りにくくなります。
  • 野菜類を強火で炒め、しんなりしたところで調味します。まず、酒を中華鍋のまわりから入れ、アルコール分をとばします。醤油・砂糖・塩は、つぎつぎと加えます。全体に味がまわるように混ぜ、汁気がなくなったら、平らな器(うつわ)に具を広げ、熱を抜き、10等分にします。

    材料をせん切りに 肉のあとに野菜 10等分に分ける

  • 春巻きの皮に具をのせてしっかり包み、小麦粉を水で練った「のり」で、最後をとめます(写真1〜4)。皮に具をのせたら、すぐに包みます。具をのせたままおきますと、具の汁気で皮が破れやすくなります。具を、きちんと10本分に分けてください。1本ずつ包んでも、具が足りなかったり、余ったりしないように。

  • 中身は火が通っていますから、皮が香ばしくカリッと揚がれば仕上がりです。
ちょっと一言
  • 春巻きの中身は、いろいろな材料に変えられます。火を通して味付けをし、汁気がないように炒めあげることが大切です。わが家では、野菜の中にかならず「ニラ」を加えます。
  • 春巻きの皮のすべすべしているほうを表として、ちょっとゴソゴソしているほうに具をおいて包んでください。揚げると、はっきりわかりますが…。
≪組み合わせメニュー≫

これにちょっと一言

【野口料理学園】
塩 ひ と つ ま み

■山の住人

山梨県人は魚が苦手、と何度かいってきました。またまた、そんな話題です。

主人の友達が電話をかけてきました。
「主人を呼びますね」
「いいえ、いいんです奥さんで…。あのう、カツオ好きですか?」
コンナ質問を発するのも、山梨的です。
「大好きですよ」
「もらってくれませんか?」
「いただきすよ。喜んで」
「まるまる1本ですけど、いいですか?」

豪勢なことです。茨城の友人から送られたカツオ1本、まるごとくれるというのです。咄嗟にこちらは、つぎのように考えました。
@Aさんのところでは魚が嫌い。
Aカツオを2本以上もらった。
Bカツオをさばけない。

答えはAとBに近いものでした。おなじ所から、すこし前にすでに1本もらって食傷気味である。煮て食べる料理しかできない。だから、また食べたいと家族のだれも手をあげなかったということがわかりました。カツオが好きで(念のため確かめられましたが)、さばき方をしっているということでこちらに白羽の矢が立ったわけです。

10キロはあろうかという立派なカツオです。そんな大きな魚をさばく出刃やまな板を用意している一般家庭は、そうはありません。カツオのさばき方も料理法もしらないのが、山にいるフツーの人間です。

Aさんの家では、頭と内臓をとってぶつ切りにしたあと煮るらしいのですが、いくら脂がのった鮮度の高いおいしい魚でも、毎度おなじみのワンパターン料理ではさすがに飽きてしまいます。刺身をはじめ、たたき、角煮、バター焼きなどいろいろ調理法はあります。折角ちょうだいしたのですからAさんには、お母さんへのアドバイスをこめて、目の前でさばくことにしました。

熱心に見入るAさんが驚きの反応を示したのは、ウロコと背びれです。
カツオのウロコには特徴があります。見た目にはどこにあるかわかりません。尻尾や背中、お腹でもありません。胸もとに、わずかに色の違う個所があります。そこに包丁をあて、かきあげてはじめて皮の下から通常のウロコとおなじものが現れてきます。

カツオの背びれは、背中に深く隠れています。外に出て見えているのは一部分です。それをとるには、まず包丁で2aほどの深さで回りに切れ目を入れておいてから、尾をもって逆さまにカツオを立て(頭部はすでに落としてある)、包丁の峰を使ってポンポンとたたくとだんだん抜けてきます。頭の付け根あたりまでくいこんでいるのがわかります。

かく言う私も、れっきとした(?)山の住人です。白状しますと、本格的にカツオをさばきだしたのはこの8、9年のことです。気仙沼に住む主人の友人と、海の幸、山の幸を交換するようになってからです。山梨でできる桃やブドウを送る代わりに、向こうからはカツオ、サンマ、タラなど海産物を届けてくれます。それで年に2〜3本をさばくようになったのです。

3週間ほど前にも、例のごとくカツオが届いておいしくいただいたばかりでした。オサライをしたあとだったので、Aさんのをさばく包丁の動きが軽やかだったのは言うまでもありません。Aさんのところでも、これからはカツオの到来がきっと待ち遠しくなることでしょう。


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